植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

野の花

ギボウシの花

マンションの中庭に植えられていたもの。キジカクシ科でジャノヒゲなどの仲間。かつてはユリ科に分類されていた。日本固有種。林縁、林内に自生する。日陰でも元気に育つので古くから栽培されている。 筒形の花はラッパ上に広がり六裂する。長さ4~5㎝。蒸し…

ムラサキシキブ

紫式部。雅(みやび)な名前だが、秋に紫の実をたくさんつけるので、ムラサキシキミ(紫重実)と呼ばれていたものが変化したとのこと。6月上旬からの花も薄赤紫の花びらと黄色い雄シベが美しく、甘酸っぱいような独特の香りも印象的である。 シソ科で、樹高2…

テリハノイバラ2022

近場の野バラの中では一番遅く、大型の花を咲かせる。径4㎝程もある。今年も開花シーズンがやってきた。日本に自生するバラの原種の一つである。華やかな栽培種にない素朴な風格が漂っていて好きな花である。 花びらの質がもろくて壊れやすく、本来のハート…

ヤマザクラのサクランボ

4月に満開の花で楽しませてくれたヤマザクラ。今は葉桜になっており、サクランボができていた。そういえば山形県のサクランボも今頃だ。ずっと小さいが楽しくなる瑞々(みずみず)しい色合いは同じである。薄黄色→橙色→赤→濃い紫色と変わっていく。大きさは…

キツネアザミの花がら

草むらの中から枯れた花のようなものがいくつも突き出している。よく見ると花びらに当たるところが金属的に光っていて金色に見える。拡大するとなかなか美しい。一部綿毛が残っており、以前の記憶から考えてキツネアザミの花後の姿と思われる。 花がらとは咲…

イボタノキの花

丘陵地の雑木林の林縁に多い。樹高2-3mで枝は分岐せずまっすぐに伸びる。これにほぼ同じ大きさ(長さ3-5㎝)の長卵型の葉が対生(同じ場所から向かい合って付く)する。葉は黄色っぽい緑色でツヤがなく柔らかい。 モクセイ科イボタノキ属の落葉低木。花は白…

トウオガタマ(カラタネオガタマ)

モクレン科の常緑低木。樹高3-5m。民家の庭先や神社などで見かける。この画像の木は多摩丘陵にある自然公園の雑木林内にあったもので野生化している。日陰なので花は少ないようである。 直径2-3㎝のクリーム色の花は赤紫の縁取りがあり、中心部に同色のぼか…

イネ科イチゴツナギ属

近所の広い空き地。土がむき出しで草ぼうぼう。一部は資材置き場や駐車スペースになっている。どういうわけかミソハギとかミヤコグサなど近場ではここでしか見られない植物が生えている。今盛んに繁茂しているイネ科の雑草も例外ではない。 この植物は遠目に…

ノイバラ満開

街では色とりどりの豪華なバラが見ごろになっている。一方近郊の野山でも野バラが満開である。今の時期咲いているのはノイバラという種類だ。小さな白い花をたくさんつけるのだが、園芸種に比べるといかにも地味だ。ただ香りは強い方で、「風薫る5月」の一端…

白いユウゲショウ

ユウゲショウの濃いピンクの花を街中の至る所で見かけるようになった。初夏から夏中咲き続ける。黄色い花のブタナなどと混在していると色の取り合わせがよく、上品で美しい。そのため家の前などに生えていると、雑草として抜いてしまうのは惜しいような気が…

ヤセウツボ

郊外の住宅地にある遊歩道。花壇からなにか茶色いものが突き出している。よく見ると地面からいきなり花穂だけが伸びている。花は筒状で黄色に紫色の模様が入り、花穂の軸は赤茶色である。 図鑑等で知ってはいたが、見るのは初めてだ。葉緑素を持たない寄生植…

ヒゴクサ

雑木林の中の道沿いに生えていたもの。半日陰の場所で、日向では見かけない植物である。草丈は30㎝ぐらい。花穂の先端に棒状の雄花があり、その下に2、3個の丸い雌花が付いている。一見してカンスゲの仲間と分かる。 カヤツリグサ科スゲ属の多年草。全国に分…

ギンラン(銀蘭)

家から徒歩20分ぐらいのところにキンラン(金蘭)ギンランがみられる雑木林がある。鬱蒼とした林とともに畑や眺望が開けた草原(くさはら)などもあって多様な植物がみられる。私の植物観察のポイントの一つだ。 ギンランの花は純白でほとんど開かないままだ…

ホオノキ(朴木)

自宅の近くに丘陵地があり、広い雑木林が残っている。周囲は住宅地が迫っているが不思議に里山の自然が残っており、公園では見られない様々な種類の樹木が混在している。その中の一本に大きな花が点々と付いているのに目が止まった。こんもりした大木である…

チガヤの群生

相模川の堤防上の空き地に銀白色の穂が一面に広がっていた。高さは50㎝くらい。柄が茶色のため目立たず穂だけが宙に浮いているように見える。何か白いものが一斉に草原から噴き出しているようで不思議な感じだ。春風に揺れていると独特の風情がある。 イネ科…

キツネアザミ

日当たりのよい野原を好む植物である。このような植物がのびのび育っている所は都市部ではまずない。穴場としては大きな川の河川敷がある。増水の可能性があるので利用されない広い草地があるのが普通だ。晴れた春の日に緑の草原(くさはら)を歩くと心が浮…

アリアケスミレ2022

この場所は、何年も前まだスミレに白い種類があること知らなかった頃に、偶然出会った所だ。あの時は不思議な感じがして、何か貴重な発見をしたようでうれしくなってしまったものだ。同じ白花でも丸っこくてカワイイ感じのマルバスミレと違って、全体にスリ…

カントウタンポポ

まだ寒い日はあるものの春本番となってきた。路傍のタンポポも今盛りである。ありふれた花であるが、ひざまずいて見入るとその華やかさに改めて気づく。大きな花束のようになっているとなおさらだ。 日本在来種のタンポポは地方によって亜種があり、関東地方…

ニョイスミレの花

小さな花の白いスミレ。近場では一番遅く咲く種類である。例年ゴールデンウイーク頃に見かける。今年は少し早い。ニョイ(如意)とは孫の手のような形の仏教で使われる道具の一種だ。長い花茎の先に小さな花がついているところから名付けられたようである。 …

ウワミズザクラの花

ソメイヨシノも葉桜になり、いよいよ若葉の季節になってきた。自然の丘陵地を残した広い公園を歩いていると、白いブラシ状の花をたくさんつけた木が目についた。15-20mぐらいの高木で、雑木林の縁から多くの枝を伸ばしている。 花は多数の雄シベが長く突き…

ランヨウアオイの花

多摩丘陵に自生するカンアオイの仲間は、カントウカンアオイ、タマノカンアオイそしてこのランヨウアオイの3種類である。いずれも希少になってしまったが、中でもランヨウアオイはまず見つからず、私はこの1本しか知らない。以前葉だけの時紹介した(2022年1…

ヤブレガサ

丘陵地の明るい雑木林の中。点々と咲いているタチツボスミレの花を見て歩いていると奇妙な植物が目についた。地面からいきなり長い葉柄が1本だけ出て、先端の葉がレゲエヘアーのように垂れ下がる。草丈は15㎝ぐらい。白い毛に覆われている。 名前は「破れ傘…

タマノカンアオイ2022

日本でもほとんど多摩丘陵のみに分布が限られる植物である。今年も花の季節がやってきた。いつ見ても奇妙な形をしていると思う。姿だけでなく、色といい毛の生えた様子といい海の軟体動物のような感じだ。 葉に軍服のような迷彩色の模様があり、地面にへばり…

野原のお花畑

多摩丘陵にある日当たりのよい野原。休耕田か畑の跡のようだ。うららかな春の日で、ヤマザクラが咲き、足元には色とりどりの野草の花が一面に広がっている。華やかではないが、何故か懐かしい感じがした。 花の種類は、この地域の典型的な早春の雑草のパター…

マルバスミレ(丸葉菫)

多摩丘陵にスミレが大量に見られる場所がある。大部分タチツボスミレでそろそろ盛りである。低い丘陵の南側斜面で、雑木林の小道沿いの笹藪の中とか、林縁などの至る所で花がみられる。ずっと見て歩いて薄紫の花にいい加減飽きてきたころでフト足が止まった…

ミツバツチグリ

街では桜が満開となった。里山の風景も急速に春の装いに変わってきている。多摩丘陵を歩いていると、ついこの間まで枯葉しかなかった林縁や空き地が、様々な草花で覆われているのに出会う。その中で地面を這うように葉を広げ、咲いているのがこの花である。…

アカネスミレ

アカネ(茜)色は沈んだ(暗い)赤色のことで、夕焼け空を形容するのに用いられる。花色がスミレのなかでは赤みが強く、アカネスミレの名前は茜色を思わせる紅紫色であることに由来する。 全体に白い毛が多く、細かい毛が密生した葉は白い粉を吹いたように見…

ニオイタチツボスミレ

普通のタチツボスミレには香りはない。ニオイ(匂い)タチツボスミレという香りがある変種が存在することは図鑑などで知っていたが、これまで実際に見たことがなかった。普通のタチツボが多すぎて紛れてしまうためだ。それに草丈5㎝ぐらいの小さな草なので微…

セントウソウ

早春に他の花に先駆けて咲くため「先頭草」が名前の由来との説がある。漢字では「仙洞草」と書き、仙人の棲み処(すみか)という意味だが、由来はよくわからない。漢方薬っぽいが薬効等も特に知られていないようだ。 多摩丘陵では、雑木林の林床や林縁の半日…

アオイスミレ(葵菫)

アオイスミレを多摩丘陵で探してみた。近場では一番早く開花するスミレである。陽だまりなどではタチツボスミレも咲き始めており、大きさや花色、葉の形が似ているため近くでもなかなか見分けることが難しい。これはと思うものをひざまずいて確かめることを…