植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

野の花

ロウバイ2023

もう大寒。一年で最も寒い時期に咲く花だ。ロウ細工のような半透明の黄色い花が満開である。寒さの中で甘い香りを放っている。黄葉した葉が残っていて、鑑賞という点からはちょっと残念。寒さが厳しい年は12月中に葉がほとんど落ちてしまい、花だけのスッキ…

ハマヒサカキの花

里山の環境を残した公園を歩いていて見つけた花。今の時期サザンカなどを除いて咲いているものは珍しい。雑木林の林縁で大きな木の陰になっており、直径4㎜ぐらいと小さい。今の時期でなければ見逃してしまうだろう。 ツヤのある深緑の葉には鋸歯があり、一…

多摩丘陵のリュウノウギク

先日リュウノウギクについて自然のものを見たことがないなどと書いた。ところが数日前多摩丘陵を歩いていると、雑木林の中の道路沿いに次々とノギクが現れた。日当たりのよい小さな崖のようになっている場所だ。これが植物園で見たものと特徴がそっくりなの…

ナンテンハギの花

丘陵地の畑の周辺を歩いていると林縁の繁みの一部が紫色に染まっていた。今頃何の花だろうと思って見に行くとナンテンハギが大きな群落を作っていた。こういうものを見つけると嬉しくなる。 マメ科ソラマメ属の多年草。複葉はナンテンに似た小葉が2枚で、別…

ヒイラギの香り

ひと月ぶりの多摩丘陵。このところ穏やかな日が続いており歩くと気持ちが良い。さすがに草木は紅葉したり枯れたりしており晩秋の風情だ。足元の草は朝露がびっしり覆っていたが日が高くなると消えた。風が吹くと木からザーッという感じで枯葉が舞い落ち、弱…

キチジョウソウ(吉祥草)

これも植物園にあった植物。一緒に歩いていた人から「めったに花が咲かず、良いことがあると咲く」から吉祥草、と教わった。探すとけっこう咲いていたのできっと近くにハッピーな人が多いのだろう。 キジカクシ科スズラン亜科の多年草。関東地方以西から九州…

リンドウの花

キクとともに秋に欠かせないのがリンドウである。似た色のキキョウよりも青色が強い花色である。花期は9-11月で、茎の先端や上部の葉のわきに太いツボミを出す。花は晴天の時開き、日が翳ったり夕刻になったりするとしぼむ。 中国名の竜(龍)胆(りゅうたん…

リュウノウギク

ノギクばかりが続いて恐縮だが、今の時期は他の花が少ないので仕方がない。今回はリュウノウギクだ。近場の野山では一番花が遅い種類である。花に対して葉や茎が小さく華奢だがどっさりと咲く。白花で地味。しかし今頃は葉が紅く色づき独特の風情(ふぜい)…

シマカンギク

これも薬用植物園にあったノギクの一種。近畿地方以西の海岸や日当たりのよい山地に自生する。台湾、中国南部にも分布する南方系の植物である。海岸などに生え初冬まで咲き続けるため、島寒菊というのが名前の由来らしい。 現在の栽培種のキクの原種の一つと…

ヤマジノギク

これも植物園の入り口付近のポットにあったもの。野生のヤマジノギクを大分県で50年以上前から品種改良を繰り返したとのこと。大型で紫色と黄色の花色はキクの仲間としてはユニークで鮮烈な印象を受ける。 聞いたことのない名前だと思ったら、生育北限は東海…

コウヤボウキ(高野箒)

自宅から歩いて5,6分の住宅地にある公園。全体にコナラを主とする雑木林で薄暗い中に小径が通じている。足元にはササが多く、さして珍しい植物はないと思っていた。今日の早朝、散歩で立ち寄ってこの花を見つけた。周囲を見回すとササに交ってあちこちに…

ヤマハッカの花

秋らしい透明感のある青紫の花だ。多摩丘陵では日当たりのよい林縁などに固まって咲いている。草丈は30~50㎝。同じ色のアキノタムラソウと似ているが、毛が少なく花の形がかなり違っている。 花の大きさは7㎜ぐらい。上向きの花びらは先端が4つに分かれ中央…

カシワバハグマ

多摩丘陵の雑木林の中にある暗い道。今の時期、日陰には花が少ないので白い花が目につく。細い花びらが反り返りねじれており、薄茶色の筒状花が10本ぐらい突き出している。なぜこんな独特の形をしているのか理由が分からない。 キク科の多年草。日本固有種。…

カワラケツメイ

河原決明。河原などに多く、黄色の花や多数の小葉からなる羽状の葉が同じマメ科のエビスグサ(実が決明子(けつめいし)という漢方薬)に似ているのが名前の由来である。この草自体も薬効が知られており、健康茶としても飲用される。 草丈は40-50㎝。マメ科…

キンエノコロ

エノコログサの仲間の一年草。名前は穂に黄緑色~茶褐色の硬い毛が多く、陽を浴びると金色に光って見えることから。穂は垂れず直立する。日当たりのよい田の畔(あぜ)や路傍などで見かける。近場ではエノコログサと比べるとマイナーな存在である。 画像は、…

ニホンハッカ

多摩丘陵の谷戸(やと、幅の広い谷地形のこと)。奥の方に小さな池があり、水が湧き出していて小川になり、下流の谷水田を潤している。水辺の草花を期待して来てみたが、いわゆる湿生植物はあまり無い。そのかわり平地では見られない昔ながらの人里の植物が…

イボクサ

谷戸の小川沿いの草むらで小さな三弁の花を見つけた。白っぽいがよく見ると先端が薄紫色である。葉の形などからツユクサの仲間であることはすぐわかる。草丈20~30㎝と小さく、ポツポツと咲く花も径1~1.2㎝とカワイイ。全体に爽やかな印象である。 ツユクサ…

ノハラアザミと蝶

2週連続の週末台風でどこへも行けなかった。やっと最終日の今日穏やかに晴れたので多摩丘陵の谷戸を歩いてみた。まだ大雨の名残で植物はグッショリと水を含んでおり道は一部川になっている。しかし谷水田は無事で黄金色の稲穂が実っている。その周辺や雑木林…

ゲンノショウコの花

里山の日当たりのよい草むらなどで見られる。草丈30㎝ぐらいの小柄な植物だが、花はほかの草が繁茂する中でもしっかり存在感がある。花の径は1~1.5㎝。5枚の花弁には薄紫の筋が入る。雄シベは10本で葯(やく、花粉の袋)の青色が美しい。赤紫の雌シベも良い…

カラムシの花

里山や古くからの民家の周辺に多く、半日陰のようなところに群落を作っている。この仲間は葉だけ見ているとそっくりである。よく見ると区別はできるのだが、はっきりしたことは花の時期を待つしかない。花といっても花びらのない薄緑色の小さなものである。 …

フジカンゾウ

少し秋めいてきて赤紫色のハギ(萩)の花を街でも見かけるようになった。近場の丘陵地を歩いていて林縁でハギに似た花を見つけた。淡いピンク色で花の大きさ(8~10mm)や形は似ているが、花の付き方が異なる。草丈は1.2mぐらい。奇数羽状複葉で小葉の数は5…

今年のツルボ(花)

多摩丘陵にある神社の境内。秋祭りに向けて8月下旬に草刈りが行われスッキリしたなと思っていた。その後気が付くとツルボが一斉に花穂を出して秋風に揺れていた。これまで2,3回書いたが、今年は特に見事で広い面積が薄赤紫色の花でいっぱいである。 キジカ…

クルマバナ

草丈は40~60㎝。茎は断面が四角形で葉はミントそっくりだ。花は紅紫で長さ1㎝ぐらい。秋が兆(きざ)すと次々に咲いていくシソ科植物の先駆けである。紫水晶(アメシスト)のような花色が美しい。 花は輪生してつぼみや花ガラがガクや苞とともに円盤状にな…

ミズタマソウの花

この植物は丸い実が白い毛におおわれていて独特の陰影を作り、水滴(水玉)のように見えることから水玉草の名がある。また霧や雨の後はどっさり本物の水滴を付ける。ツキミソウと同じアカバナ科。国内の山地に自生する。近場では多摩丘陵でも見られる。 近寄…

イヌトウバナ

シソ科の多年草。北海道~九州の山地の林縁などに分布。見つけたのは都市近郊の低山で麓のバス停から10分ぐらい登ったところ。そんな近いところでも平地とは少し違う植物に出会う。 類縁のトウバナは、平地の田畑の周囲などに雑草的に生えている。背丈は低く…

ハグロソウ

先日キツネノマゴについて書いた。日本では珍しい種類と思っていたが、都市近郊の低山を歩いていて早速その仲間に出会った。 同じように花びらは2枚で、色合いは白地に赤紫色。模様はよく似ている。しかし、花は上下2㎝ぐらいと目を引く大きさである。2枚の…

キツネノマゴ(狐の孫)

9月に入った。数日天気が悪く低温の日があったが、また蒸し暑さが戻ったようだ。今頃咲いているのがこの花だ。場所は公園の林縁。草丈は20㎝ぐらい、花の大きさは5、6㎜である。小柄で地味なので注意して見ないと通り過ぎてしまう。 近づいて見ると、ピンク…

オモダカの花

相模川沿いに田園が続く地帯がある。稲が穂を出しており、周囲の空気に秋の気配を感じる。水田に目立った雑草は見られない。歩いていると水面から伸びている変わった形の葉を見つけた。カワイイ花を付けており、白い花弁は三枚で径約2㎝。オモダカである。 …

アレチハナガサ

荒地花笠。以前紹介したヤナギハナガサ(柳花笠)は小さな赤紫の花が傘状の大きな花序を作り、花壇に植えられるような見ごたえのある花であった。類縁のこの花は、花の直径は3mmくらいで筒状の花弁が五裂する。草丈こそ1.5mぐらいと大きくなり盛大に分岐す…

キツネノカミソリ(狐の剃刀)

今の時期、近場の里山を歩いても夏草が繁茂しているばかりでめぼしい花はない。咲いているのはヤブランやキンミズヒキぐらいだ。木陰でもただ蒸し暑くセミの声がうるさい。ただヒグラシの寂しげな声が聞こえ、オミナエシが咲き始めているのを見ると秋の兆(…