2024-01-01から1年間の記事一覧
ニシキギ科の低木。高くて3mぐらい。枝にギョーザの羽根のような翼(よく)があるのですぐ見分けられる。全国の野山に自生。紅葉が美しいのでよく庭木として植えられている。色は織物の錦(にしき)にたとえられる。 住宅地ではあまりきれいなものは見かけ…
丘陵地散歩の続き。雑木林を抜けると田園地帯に出た。刈り取りは終わっており、暖かさのせいか再び芽吹いて実までつけているものがある。林の中とは打って変わって明るい場所だ。素朴な花たちである。 カントウヨメナ(画像上) 田んぼの畔や水路の近くなど…
10月も高温の日が多かったので11月になっても初秋の気分である。しかし多摩丘陵の一角にある自然公園を歩くと、今の時期相応の花が見られた。かつての里山で、シラカシやコナラを主とする雑木林が残されており、林縁などに半日陰の植物が多い。 ホトトギス(…
今頃林の中の小道を歩いていると地面にドングリが一面に落ちていることがある。見上げると樹高20mにもなる高木で、雑木林を構成する重要なものである。ドングリの木はブナ科で、成長が早く薪炭用やシイタケ栽培の台木に使われた。里山に多いのはそのためであ…
イネ科の植物は身近で一番多く、至る所に生えている。イネ科の花は独特の殻(から)に包まれていて、花びらが無い小さな花の集まりである。しかもよく似た種類が多い。写真を撮ろうとしてもバックの草むらに紛れてしまってピントを合わせるのに苦労する。 カ…
黄金色の稲穂が続く韮山の水田。その片隅で小さな花を見つけた。明らかにタデの仲間だ。 ヤナギタデ(画像上) 花穂がしなだれている。花がバラけて白い部分が多い。見慣れたイヌタデより草丈がある。そこでピンときた。ヤナギタデではないか?葉を1枚とっ…
前回の続き。 伝堀越(ほりごえ)御所(画像上) 韮山駅の南方徒歩15分ぐらい。広い空き地になっている。「新九郎、奔る!」のキーマン「堀越公方」足利政知(まさとも)は、室町幕府8代将軍足利義政の庶兄で、その政務所の遺跡である。政知の死後、クーデ…
ゆうきまさみさんのコミック「新九郎、奔る!」は最初の戦国大名といわれる北条早雲(伊勢新九郎)とその時代を描いたものだ。今住んでいるところが戦国北条氏の領域なので昔から興味があり、すっかりはまってしまった。韮山(静岡県伊豆の国市)付近は新九…
街を歩いているとアスファルトやコンクリートの路面に草が生えていることがある。境目やちょっとした割れ目に根を張ったメヒシバなどだ。しかし中には、ごく小型だが路面にへばりつくようにして花まで咲かせているものがある。焼けた路面にもめげないようだ …
最後は木本(木の部類)とシダ植物。花はないが見ごたえがあるものが多い。 スダジイ(すだ椎、画像上) ブナ科で一般にシイ(椎)ノキと呼ばれるものだ。樹高3mぐらいのものがあり、実がたくさん付いていた。普通高木なので実がなっているのを見られること…
次はマメ科とキク科。基本的に日向を好み、明るい林縁や林が途切れた野原の周辺等で見られる。中には暗いところに生える変わり種もいる。 ヤブマメ(画像上) 雑木林の中の道沿いの至る所で見られた。花は1.5㎝ぐらいの蝶型。上向きの花弁が紫色であとは白っ…
タデ科とバラ科をまとめた。林の中の木陰に咲く花は小さく繊細で秋らしい風情を感じる。 ハナタデ(画像上) 花はごく小さくウメのような形に開く。花びらにみえるのはガク。よく見かけるイヌタデの花はほとんど開かない。 ボントクタデ(画像下) 谷間の湿…
季節の変わり目の雨が続く。薄日が差した日曜日にフットパスに参加した。ガイドは植物友の会の先生だ。場所は横浜市の西端にある栄区の自然公園で、隣はもう鎌倉市である。広大な丘陵地に雑木林が残されており池や湿地などもあって変化に富んでいる。中の道…
ヤブタバコの花についていた白いもの。大きさは3~4㎜。不定形で、引き裂いたティシュの小片のように見える。近づいてよく見ると微妙に動いているのでカイガラムシやカビによる病気由来ではない。以前イチゴの葉柄にいくつか並んでいたのを見たことがある…
ヤブミョウガ+ミズヒキ(画像上) 林縁に多いヤブミョウガ(ツユクサ科)の実は金属的なツヤのある群青色。たまたま赤い細かな実を付けたミズヒキ(タデ科)と一緒に生えていた。青赤の対照が面白い画(え)になっている。 キンエノコロ(画像下) イネ科。…
ようやく涼しくなってきたので丘陵地にある雑木林に行ってみた。夏の間、中の道は猛烈に蒸し暑いうえに蚊が多くてとても歩けたものではなかった。日陰~半日陰の植物。 ヤマホトトギス(画像上) ユリ科。白い花が暗い林の中でも目につく。この付近のものは…
いつもの街中の川。今年もコガモ(小型のカモの一種)が戻ってきた。最初の1羽を見たのは9月18日。無事な姿を見られてなんか嬉しい。昨年は21日に2羽だったので少し早い。今後10月初めにかけて次々と到着する。シベリアでの繁殖を終えて越冬のために日本に来…
早朝に目覚めて眠れずそのまま起きてしまった。明るくなってきたので外に出てみた。雨は降っていないが強く湿度を感じる。東の地平には雲があって太陽はまだ顔を出していない。少し歩く。家が途切れると朝焼け雲が広がって、空の半分が真っ赤だ。しばし見と…
残暑というが、まだ真夏のような暑さが続く。それでも道端の雑草は前回の8月下旬とは別の初秋の花に入れ替わっている。 ツルボ(画像上) これは街中では見られない。郊外にある神社の参道に群生していた。淡い赤紫色の花が爽やかだ。キジカクシ科の球根植…
ずっと続いた炎暑が一段落したと思ったら大型台風が来た、これまで降らなかった分が一気に降り注いだような大雨だ。それでも最高気温は30℃越えでちょっとウンザリである。 道端の草むらはメヒシバやエノコログサ、ヨモギなど真夏の雑草が全盛だが、花が咲い…
外を歩いていていると強烈な陽光で景色が白く飛んでしまう。そんな時咲いている花があると一瞬暑さを忘れる。ここ2週間ほどで街角や公園で見かけた真夏の花。 ヒャクニチソウ(画像上) 花壇に植えられていた。夏らしい花だ。キク科で園芸品種が多い。赤、…
多摩丘陵の一角にある谷戸を整備した公園。広い池があり周辺に雑木林がある。下草が刈られるなど手入れされており、かつての里山の環境が残されている。今は草木が葉を茂らせる時期で昼でも暗い。目立つ花は少ないが、探すと日陰を好む植物がみられる。 キツ…
三嶋大社は古くから伊豆の国一の宮として栄えた。祭神は事代主神と大山祇命。伊豆諸島の噴火・造島を司る神として、皇室や多くの武将の尊崇を集めた。流人から鎌倉幕府を開いた源頼朝や、最初の戦国大名・北条早雲が開運したパワースポットとしても有名であ…
暑い日曜日の朝、急に思い立って静岡県の三島に行った。特急券を使わないと2時間ぐらいかかるが、冷房の効いた車内からの山や海の景色はなかなか良い。駅から三嶋大社に向かう。途中、川と湧き水の親水公園があり市民の憩いの場になっていた。有名な富士の…
梅雨明けしてから連日の炎天でいいかげん参っている。いつもの街中の川の鳥たちはどうしているかというと、水の中を涼しげに泳ぎ回っている。強烈な日差しで温まっていると思うが結構流れがあり、水辺の草木などの日陰もあるのでそこそこ快適だと思う。 アオ…
カンカン照りの街を歩いていて目につくのがヒルガオの仲間だ。フェンスなどに絡まって点々と薄いピンクの花を付けている。アサガオと違い日中ずっと開花し、夜には萎む一日花だ。ねじれたツボミが常に用意されていて次々と咲いていく。 ヒルガオ(画像上) …
いつもの川。住宅地の中とは信じられないが、水流の中にガマの大きな群落が見られる。浅い水中に根を張り水上に茎や葉を出すアシやハスなどの植物を抽水(ちゅうすい)植物という。ガマもその一つである。濃い緑の葉が風にそよぐと涼しげだ。 今は一斉に変わ…
いつもの街中の川。沿道のちょっとした護岸の隙間から様々な木が葉を広げている。以前からノブドウが生えていることは気づいていたが、今日見ると若い実とともに花を付けていた。 よく見ないと分からない黄緑色の小さな花である。直径約5㎜。花びらと雄シベ…
このところ空梅雨で暑さが厳しく太陽光線がきつい。そんな時でも元気な木の一つだ。南欧風のイメージからか街中でもよく植えられている。 日当たりが良く水はけのよい土地を好む。葉は長さ4~6㎝、表が濃緑色で裏が白っぽいが、表面に微細な毛があり全体に…
公園内の海から離れた場所で出会った植物。木々の間から東京湾を行きかうコンテナ船が見えた。 ムクロジ(無患子、画像上) 公園樹として植えられていたもの。ムクロジ科。関東以西に自生する。葉は羽状複葉。花は雌雄で異なり直径4-5㎜、大きな花序を作る。…