宅地化された丘陵地。その一角に残された雑木林の中の道を歩いた。樹高3mぐらいの木の枝から小さな花が長い柄でぶら下がっている。花が空中ブランコに乗っているような奇妙な感じだ。「吊(つり)花」という名前はよく花の様子を表していると思う。
ニシキギ科の落葉低木。日本全国の山地や丘陵地の林内に分布する。この場所では、高さ10mぐらいのコナラやイヌシデなどの高木の下で、昼でも薄暗いような所に生えている。地味でよく見ないとわからない。
5弁の花は径8㎜ぐらいで、緑がかった白色をしている。中央の円盤状のものに雌シベと5本の雄シベが見える。花の後は紅色の実になる。葉は3~5㎝ぐらいの長さで先が尖り周囲に鋸歯がある。葉の表面はツヤ消しの感じだ。ニシキギ(錦木)に似て秋の真っ赤な紅葉は美しい、