植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ツリバナ(吊花)

宅地化された丘陵地。その一角に残された雑木林の中の道を歩いた。樹高3mぐらいの木の枝から小さな花が長い柄でぶら下がっている。花が空中ブランコに乗っているような奇妙な感じだ。「吊(つり)花」という名前はよく花の様子を表していると思う。

 

ニシキギ科の落葉低木。日本全国の山地や丘陵地の林内に分布する。この場所では、高さ10mぐらいのコナラやイヌシデなどの高木の下で、昼でも薄暗いような所に生えている。地味でよく見ないとわからない。

 

5弁の花は径8㎜ぐらいで、緑がかった白色をしている。中央の円盤状のものに雌シベと5本の雄シベが見える。花の後は紅色の実になる。葉は3~5㎝ぐらいの長さで先が尖り周囲に鋸歯がある。葉の表面はツヤ消しの感じだ。ニシキギ(錦木)に似て秋の真っ赤な紅葉は美しい、