植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

川の中のオオブタクサ

市街地の川は両岸と底がコンクリートで固められており、水流も普段は一定である。川の中は本来水草以外生えないはずなのだが、意外に多くの植物が見られる。太陽光と水、栄養(汚水の)は十分だが、常に流されるリスクがあるという独特の生態系だ。 茶色のソ…

エノキグサ

路傍の草むらから赤い花穂が出ていてその存在が知れた。繁茂するイネ科やキク科と比べると奇妙な感じを受ける植物だ。調べるとトウダイグサ科のエノキグサであった。確かに葉はエノキ(榎)そっくりだ。草丈は30~50㎝である。 「灯台(とうだい)」とは、小…

メヤブマオ(雌薮苧麻)

余りにも地味なのでこれまで取り上げなかった植物群がある。イラクサ科カラムシ属の仲間である。カラムシ、ヤブマオなどがあるが、皆よく似ている。林縁の半日陰のようなところに生えていること多く、少し陰気。夏場は独特のしわのある灰色がかった葉を繁茂…

シモバシラの花

以前から見たかった花。純白の花が「霜柱」のイメージそのものだった。丸っこい花から雄シベが突き出し列になって並ぶところが繊細な氷の束に見える。 シソ科の多年草。草丈は50㎝ぐらい。低山の林内に生える。これは近場の植物園のもの。名前の由来は見た目…

ヨモギの開花

いつもの街中の川沿いの道。8月から植物をずっと観察しているが、様子が一番変化したのはこのヨモギではないか。最初は濃緑の葉が茂っているだけだったが、薄緑の花穂を出し始めて株が大きく膨らんだ。花穂の先が曲がって垂れたと思ったらツボミが目立ち始め…

ヒメキンミズヒキ

台風一過の晴天の下、多摩丘陵を歩いた。ヒガンバナが一斉に咲いていたが、それ以外はあまり目ぼしいものはない。まだ夏草が盛大に繁茂している。そんな中、切通しの薄暗い斜面にとても小さな黄色い花を見つけた。 草丈は15㎝ほど、花は径4,5㎜しかなく繊細…

キダチチョウセンアサガオ

この大きくて派手な花、見ごたえがある。以前は黄色っぽいものが多かったと思うが、最近は様々な色の園芸品種があるようだ。ご近所の庭先でも珍しくなくなった。 熱帯アメリカの高地原産の低木で高さ3mぐらい。だから木立。ヒルガオ科のアサガオの仲間ではな…

ヒロハホウキギク(広葉箒菊)

いつもの街中の川沿い。淡いピンクに色づいた白い花がカワイイ。花びらがやや不ぞろいであるところも素朴でヨロシイ。草叢の中の星のよう、と言ったら褒めすぎか。直径6-7㎜しかなく、よく見ないと咲いていることすらわからない。 北アメリカ原産のキク科の…

ツルボの群生

多摩丘陵にある神社の参道脇。そろそろ秋祭りなので草刈りがされ日当たりが良くなった斜面に、ツルボが群生して花を付けていた。桜並木があり陰になるせいか、普通のものよりヒョロリとしてやや斜めになっている。 この画像は9月初めのものでまだ咲き始めだ…

フェンスのマルバルコウ

8月後半から夏草の中にチラホラ見えていた赤朱色の花。住宅地の河川沿いの長い網フェンスをツルが這い上がったと思ったら、いっぱいに広がり、今頃になって大量に花を付けた。径1.5㎝ぐらいの小さな花だが遊歩道を歩いているとなかなか見ごたえがある。拡大…

シマスズメノヒエ

マンションや民家が続く住宅地を流れる川。護岸はコンクリートで固められ両側が広い歩道になっている。日当たりが良く様々な植物が見られる。クルマが通らず人通りもソコソコなので時々立ち止まって観察しても大丈夫だ。このところ路傍の雑草ばかりなのはそ…

ジュズダマ

ハス池のたもとに生えていたもの。川辺などの湿地を好むようだ。先端に穴の開いた独特の丸い実は、子供の頃投げて遊んだものだ。スベスベした感触で、何かにぶつけるとカチンと音がするぐらい硬い。穴を貫通させて糸で繋ごうとしたがうまくいかなかった。 熱…

ソクズの花と蜜腺

今頃の野草は繁茂するばかりで、興味を惹かれるものに出会うことはほとんどない。あっても地味な白い色の花が多い。と言いつつまた白い花である…。 多摩丘陵の人家近くの空き地に7月頃からこの花が咲き続けていた。草丈は1.5m以上あり群落になっている。夏草…

マツカゼソウの複葉

前回複葉の話が出たので思い出したのがこの植物だ。山地の林縁に自生するミカン科の多年草で、松風草という風流な名前が付いている。 コボタンヅルの葉は3x3=9枚の小葉からなる(2回3出)が、この草はさらに3倍の27枚で1枚の葉(3回3出)を構成…

コボタンヅル(小牡丹蔓)

前回のアキカラマツに絡まっていたつる植物。花は付けていたが、以前紹介した同じキンポウゲ科のボタンヅルだと思ってスルーしていた。しかしどうも全体の感じが異なる。そこで調べてみるとコボタンヅルという変種であった。 日本から中国まで山地の林縁など…