植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

植物の造形

ヨゴレネコノメ(汚れ猫の目)

これも高尾山。登山道の渓流沿いにヨゴレネコノメが群生していた。花は終わっているようで、茶色い粒状の実が葉の上に乗っている。濃い緑に黄色い苞葉(ほうよう)が、そこだけ日が当たっているようで美しい。以前から見たかった植物である。 山地は、標高に…

フタバアオイ

徳川家の紋所で有名な三つ葉葵のもととなった植物である。葉の形と葉脈の様子を見ると納得できると思う。大きな園芸店の山野草コーナーで鉢植えを見たことはあったが、高尾山では普通に自生していて群落になっている。しかも今回は花まで付けていてうれしく…

ナツトウダイ(夏燈台)

画像だけ見せられると「何じゃこりゃ」となるが、ナツトウダイという植物の花である。何かに似ていると思ったら色といい形といい岡本太郎の作品ぽい。(前の)大阪万博(1970年)のシンボルである太陽の塔をつくった芸術家である。 この植物の花序は独特で複…

ヤドリギ(宿り木)

郊外でバスに乗っていたとき、葉の落ちた雑木林の端の木にヤドリギを見つけた。行ってみると7、8mの高さに直径1m以上の緑のボール状のものがいくつも付いている。宿主の木はサクラで、隣のケヤキの木にも1個見られる。ヤドリギは探しても見つからず、偶然出…

シモバシラ:氷の華(はな)

今日は節分、明日は立春だが、朝はまだ寒く氷点下の気温が続く。公園の一角にある植物園を歩いていたら、奇妙なものを見つけた。裂けたワラのような枯草の根元に丸い氷の塊がある。径3㎝ぐらい。真っ白で、よく見ると細かい筋があり絹糸のようなツヤをしてい…

タムシバの花芽

よく行く公園の立木。葉を落とした木々の中で、いつの間にか無数の花芽(蕾)をつけていた。花芽はフワッとした毛に覆われている。寒さも底を過ぎてようやく少し暖かさを増した陽光に輝いて見えた。 この木は「タムシバ」と名札が付いており、昨年の春、コブ…

ハンノキの花芽

丘陵地の斜面で見つけた奇妙な木。赤黒いチューブ状のものを無数に付けており全体が黒く見える。冬枯れの木々の中では異様である。よく見ると昨年の丸い実が残っていてハンノキ(カバノキ科)の仲間と分かった。湿地を好むハンノキと違って、乾燥したところ…

ツタが描いた絵2022

昨年の今頃、朝の駅で電車を待っている時ふと気づいた光景。フェンスに張り付いて縦横に広がるツタのツルが、壁に掛けられた風景画のように見えた。 電車が発着するたびに巻き起こす風でどんどん葉が飛んでいく。昨年は気が付いた時にはほとんど葉がなくなっ…

ハゼノキの紅葉

里山の雑木林の中は薄暗い。高所にある葉に陽が当たっており、下から見上げて透過する色を見ている。ハゼノキの真っ赤な紅葉は美しいので有名であるが、こういうのもステンドグラスのようでなかなか良い。 ウルシ科の小高木。樹高は10mほどになる。小葉9-15…