植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

野の花

ホタルブクロとドクダミ

今頃の多摩丘陵、林縁や田畑の近くの木陰で咲いている草の花はほぼこれだ。春の野草は花期を終えて種を付け、枯れ始めている。一方夏草が急に伸びてきた。 ホタルブクロが目立っている。ちょうどホタルの飛びだす時期と一致するのが面白い。沢山ある花を見て…

6月のタチツボスミレ

3月から咲き始め春の間あれだけ見かけたタチツボスミレ。どこへ行ってしまったのだろうと思っていたら、住宅街の路傍でたまたま見かけた。花はなく、葉緑素が抜けて白っぽくなった葉が印象的だ。種を飛ばした後の茶色く枯れた果穂の殻が残っていた。 よく見…

6月の木の実2021

近場の公園。台地に切れ込んだ谷戸の奥に水が湧いており、その周りに里山の樹林が残されている。なぜかキイチゴのたぐいが集中しているゾーンがあり、毎年見に行っている。 左上 ニガイチゴ:透明な赤い宝玉のような色が美しい。苦みがあるはずだが、鳥に食…

ナラ枯れ:カシナガトラップ

住宅地の中に残された雑木林。周辺の人々が下草刈りなど保全活動を行っているので里山特有の植物などが残っている。最近行ってみると画像のようなものが設置してあった。 この雑木林は主としてコナラというドングリの木からなっており、何本かの幹にビニール…

アメリカフウロの実

黒光りする角ばった釘のようなものが多数突き出し、根元が膨らんで5つの房になっている。よく全体が真っ黒になっており、道路脇の草地などでこれを見かけると一瞬異様なものを感じる。ウニ?、フェンシングの刀のようにも見える。この画像では写っていない…

ヤブジラミの花と実

これは半月ほど前の画像。まだ花が残っていた。径3-4㎜でよく見ないとわからないが、結構凝った形なのを示したくてこれにした。5弁の花びらは大きく波打ち10弁に見えるものもある。花の下の子房は毛が多く、一気に膨らんでトゲトゲになる。 今は小さなトゲが…

トウバナ

これも目立たない小さな花。果樹園の木の根元で他の草に覆われそうになりながら咲いていた。野の花に興味を持つようになり、多摩丘陵を歩くようになって数年経つ。だんだん見えてきた景色だ。 一見してシソ科とわかるカタチだ。草丈は10㎝ぐらいで小柄。花は…

キブシの実

今日は走り梅雨のような天候で、丘陵地の雑木林の緑の葉もしっとりと落ち着いている。エゴノキやウツギなどの白い木の花は盛りを過ぎ、今はスイカズラの白と黄色の花が甘い香りを漂わせている。 ふと見ると目の前の木の葉陰に、緑の実の房(10㎝ぐらい)が多…

オカタツナミソウ

5月も半ばを過ぎ多摩丘陵の木々の緑も濃い。そのため雑木林の中の小道はかなり薄暗くなってきた。小道沿いの斜面の草叢にこの花が点々と咲いていた。草丈は30㎝くらいあり、普通のタツナミソウより花も大きい印象である。花に透明感があり、色が淡くて白っぽ…

トウダイグサの花

トウダイグサの花はじつに変わっている。全体に黄緑~黄色の葉が折り重なっているので構造がわかりにくいが、奇妙な形の丸っこいものは雌シベが膨らんだ若い実で、黄色い粒は雄シベだ。同じ科でよりシンプルな花のニシキソウのところで解説したので(2020-09…

マユミの花

花そのものはごく小さくて地味である。拡大すると4枚の花びらは白いが、少し離れると黄緑色に見えるので見過ごしてしまう。「木の花」はそういうものが多い。 初めは何の花かわからなかった。丘陵地の整備された遊歩道沿いでよく出会う。こういう場所は永年…

アズマイバラ

雑木林の林縁に野バラが咲いていた。シューベルトやウェルナーの歌曲「野バラ」は、ゲーテの同じ詩につけられた曲である。彼らが見ていた野バラはヨーロッパ系の別種だが、曲から感じられるイメージは明るく清純で懐かしい。日本の野バラも変わらない。 多摩…

バイカウツギ

今の時期の多摩丘陵は白い花をいっぱいつけた木が多い。代表は大木になるエゴノキだ。ノイバラやスイカズラも今満開だ。 この木は高さ2-3mぐらいの低木で、雑木林の林縁に生えていた。葉はエノキに似ていて平凡だが、近づくと、星形のエゴノキとは違い、丸み…

ミヤコグサ

近くの空き地に急に現れた花だ。どういう経路でやってきたのだろう。道端に普通というが、見たのは初めてだ。小柄なので他の草の葉陰に隠れていたのかもしれない。 茎は地面を這い、斜めに立ち上がって花を付ける。花は1~1.5㎝と小さいが、鮮やかな黄色が目…

ノイバラと蕪村の俳句

画像はノイバラ(野茨)の花。花のつくりは先に紹介したフジイバラと同じだが、葉の大きさが同じぐらいなので、花が小さい(直径2㎝ぐらい)のが分かると思う。花期も少し早く、もう終わりかけている。地味だが好きな花である。 半ツル性で1-2mほど立ち上が…

フジイバラの花

白い花の直径は2.5~3㎝と大きく見応えがある。枝に対して花が大きいので下を向いている。花びらは先端がくぼむハート形。幹が太くなり、高さ2mに達するとのこと。普通のノイバラとは、全体に無毛であること、葉に光沢があること、托葉の形が異なる、などの…

ツチグリ(菌類)

丘陵地の中の小道を歩いていて、出会うとちょっと嬉しくなってしまう。キノコの仲間は毒々しい色や奇妙な形で思わず警戒してしまうが、こういう愛嬌のあるものもいる。感じ方は人それぞれだろうけど。 マンジュウのような形の子実体が二重になっていて、土か…

フタリシズカ

センリョウ科。雑木林の薄暗い林床に自生しており、春に5~10㎝の白い花穂を1~3本出す。通常は2本で、同じ科で花穂が1本のヒトリシズカに対してフタリシズカ(二人静)だ。 花びらもガクもない。白い粒に見えるのは縮んで丸まった雄シベである。内側に葯…

ムラサキサギゴケ

花を上から見ると鳥が羽を拡げている様に似ている。紫の濃い部分が頭、黄色の模様が背中だ。そう言われると、薄紫のサギ(鷺)が様々な向きで群れているように見えてくる。 昔から「コケ」というのに違和感があった。もちろんゴマノハグサ科の被子植物である…

ツクバネウツギ

近場(一応東京都)の低山のハイキングコース沿い。今は林床の低木が一斉に新緑の葉を広げている。その中で目立つ花がこれ。径1.3㎝、長さ2㎝ぐらい。ロート型の白い花の先が五裂して丸くなっている。覗き込むと花の内面の奥にオレンジ色の網目模様があり、…

ホタルカズラの花

しばらく身近な草の地味な花が続いたので、目が覚めるようなものを入れてみた。 この植物は草丈がせいぜい20㎝と小柄。花の直径は1.5㎝ぐらい。ワスレナグサなどの仲間(ムラサキ科)の中では大きい部類である。草むらに紛れるように点々とルリ色の花を咲か…

アマドコロの花

茎に沿って長さ2㎝ぐらいのカワイイ花がずらりと並ぶ。昨日の雨で水滴がいっぱい残り、緑のグラデーションのフレッシュな感じを引き立てている。 花や葉は先に紹介したイヌサフラン科のホウチャクソウそっくりだ。しかし、花ビラが固着して筒状であることと…

セントウソウ

低山や丘陵地の林縁などで、春先に草叢を作っている植物だ。草丈は30㎝ぐらいで、薄く細かく切れ込んだ葉や小さな花はいかにも繊細だ。花は径1㎜ぐらいで、拡大して、辛うじて5枚の白い花弁が少し赤く色づいているのが分かる。 セリ科の日本固有種。セントウ…

紅色ハルジオン

雑木林が新しく切り開かれたところに白いハルジオンが群れていた。その中で1本だけ紅色に染まったものがあった。中央の黄色との対照が鮮やかで、まるで別種の植物のようである。周囲のものもよく見ると微妙にピンクに色づいているが、こんなに濃い色のものは…

オニタビラコ

今の時期、街中から田舎まで至る所で大量に見かける。地面の放射状の葉から不釣り合いに長い花穂を一斉に伸ばして、集合花を付けている。中には高さ1メートル近いものまである。林縁など半日陰に多いように思う。 日本全土に分布するキク科植物で、花の直径…

ムサシアブミの花

これもサトイモ科テンナンショウ属の仲間。林の中の沢沿いなど湿ったところに、大型の葉を広げて群れていた。葉は2本出て、太い葉柄に3枚の小葉が付く。小葉の縦幅は30㎝ほどある。この大きな葉に隠れるように花穂をもたげている。 下に示したように、花の特…

ジロボウエンゴサク

細い茎に花が乗っかってバランスをとっているように見える。以前紹介したムラサキケマンの仲間。花の形がそっくりだ。先端が唇のような形で、反対側が長く伸びて蜜のたまる距(きょ)になっている。花房(はなぶさ)にならず、2輪ずつ咲くようだ。葉は小さく…

ウラシマソウ(浦島草)

サトイモ科テンナンショウ属の多年草。この仲間は春山のハイキングではよく見かける。いずれも奇妙な花を付ける。蛇が鎌首をもたげたような花で、いきなり見ると驚かされる。さらに蛇の舌のようなものが出ていて、ムチのように長く伸びていることに二度驚く…

ミヤマキンポウゲ

深山金鳳花。本来高原などで見られる植物であるが、出会ったのは高尾山に連なる低山の谷間の道である。一応東京都の範囲だ。昼なお暗い所で、時たま射す木漏れ陽を浴びて輝いていた。 普通のキンポウゲは正式にはウマノアシガタと言い、日当たりのよい水田な…

シラユキスミレ

先日ツボスミレという白いスミレを紹介した。白いと言っても、下向きの花びら(唇弁という)には紫色のスジが入っていた。他の白いスミレであるアケボノスミレやヒカゲスミレもそうである。 ところがこれは唇弁にスジがなく、全体が真っ白である。ツボスミレ…