植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

コガモの団欒

もう12月だが、穏やかな日が続く。昼間は晴れて暖かい。いつもの川のコガモ(小型のガンカモ類の一種)たちは今日も集まって泳いでいる。朝方は全員浅瀬で流れに首を突っ込み、水草を食べていた。くるくる動き回って一時も止まらない。何をしているのだろう…

ハゼノキの紅葉

里山の雑木林の中は薄暗い。高所にある葉に陽が当たっており、下から見上げて透過する色を見ている。ハゼノキの真っ赤な紅葉は美しいので有名であるが、こういうのもステンドグラスのようでなかなか良い。 ウルシ科の小高木。樹高は10mほどになる。小葉9-15…

ハマヒサカキの花

里山の環境を残した公園を歩いていて見つけた花。今の時期サザンカなどを除いて咲いているものは珍しい。雑木林の林縁で大きな木の陰になっており、直径4㎜ぐらいと小さい。今の時期でなければ見逃してしまうだろう。 ツヤのある深緑の葉には鋸歯があり、一…

ヒメツルソバのツル

季節が冬へと進み、道端の植物も枯れてだいぶ寂しくなってきた。今頃目立ち始める花がヒメツルソバだ。コガモたちのいる川では護岸に大きく広がって、薄いピンクの花をびっしりとつけている。 タデ科の多年草。ヒマラヤ原産で明治時代に園芸用に導入された。…

ヤマガキの実

うちの狭い庭にいつの間にか生えてきたカキノキ。芽生えからもう十数年になる。樹高が4mぐらいになり花も咲くのだが実ができなかった。今年ようやく実がなった。陽光に映えて美しい。 実の形は少し角張った球形である。大きいものでも径4.5㎝と小型で、明ら…

多摩丘陵のリュウノウギク

先日リュウノウギクについて自然のものを見たことがないなどと書いた。ところが数日前多摩丘陵を歩いていると、雑木林の中の道路沿いに次々とノギクが現れた。日当たりのよい小さな崖のようになっている場所だ。これが植物園で見たものと特徴がそっくりなの…

アオツヅラフジの実

春の林縁で見つけた奇妙なツル植物。いろいろなものに似ているので初めは何者か分からず、花が咲いてようやく名前が分かった。興味を持つと様々なところに生えているのが分かった。その後真夏に若い緑の実ができているのを見つけ、熟して色が変わるのを楽し…

ナンテンハギの花

丘陵地の畑の周辺を歩いていると林縁の繁みの一部が紫色に染まっていた。今頃何の花だろうと思って見に行くとナンテンハギが大きな群落を作っていた。こういうものを見つけると嬉しくなる。 マメ科ソラマメ属の多年草。複葉はナンテンに似た小葉が2枚で、別…

ヒイラギの香り

ひと月ぶりの多摩丘陵。このところ穏やかな日が続いており歩くと気持ちが良い。さすがに草木は紅葉したり枯れたりしており晩秋の風情だ。足元の草は朝露がびっしり覆っていたが日が高くなると消えた。風が吹くと木からザーッという感じで枯葉が舞い落ち、弱…

コマユミの実

植物園の近くに有名な玉川上水(たまがわじょうすい)が流れている。江戸に飲料水を提供するために江戸時代前期に作られた大規模な水路である。両岸は雑木林になっており遊歩道が通じている。コナラなどの落葉高木が多く明るい日陰を作っており、歩くと気持…

キチジョウソウ(吉祥草)

これも植物園にあった植物。一緒に歩いていた人から「めったに花が咲かず、良いことがあると咲く」から吉祥草、と教わった。探すとけっこう咲いていたのできっと近くにハッピーな人が多いのだろう。 キジカクシ科スズラン亜科の多年草。関東地方以西から九州…

リンドウの花

キクとともに秋に欠かせないのがリンドウである。似た色のキキョウよりも青色が強い花色である。花期は9-11月で、茎の先端や上部の葉のわきに太いツボミを出す。花は晴天の時開き、日が翳ったり夕刻になったりするとしぼむ。 中国名の竜(龍)胆(りゅうたん…

リュウノウギク

ノギクばかりが続いて恐縮だが、今の時期は他の花が少ないので仕方がない。今回はリュウノウギクだ。近場の野山では一番花が遅い種類である。花に対して葉や茎が小さく華奢だがどっさりと咲く。白花で地味。しかし今頃は葉が紅く色づき独特の風情(ふぜい)…

シマカンギク

これも薬用植物園にあったノギクの一種。近畿地方以西の海岸や日当たりのよい山地に自生する。台湾、中国南部にも分布する南方系の植物である。海岸などに生え初冬まで咲き続けるため、島寒菊というのが名前の由来らしい。 現在の栽培種のキクの原種の一つと…

ヤマジノギク

これも植物園の入り口付近のポットにあったもの。野生のヤマジノギクを大分県で50年以上前から品種改良を繰り返したとのこと。大型で紫色と黄色の花色はキクの仲間としてはユニークで鮮烈な印象を受ける。 聞いたことのない名前だと思ったら、生育北限は東海…

サフランの花

11月に入りノギクなどを除き野山は寂しくなった。ナラ枯れのせいか今年は紅葉もパッとしない。珍しい種類の植物出会えるかと東京都立薬用植物園(東大和市)を訪ねてみた。入場するとすぐのところにサフランの大きなポットがあった。 早春の花壇でよく見るク…

コガモの換羽

朝晩寒くなっていつもの川は落ち葉が流れている。コガモたちは今日も元気に暮らしている。このところ気になっているオスの婚姻色への換羽がだいぶ目立ってきた。 画像上のものは頭の色が赤茶色に変わり、目の周りから後頭部にかけて緑色に変わってきている。…

メリケンカルカヤ

車通りの多い道路の路側帯やちょっとした空き地などに群生している。今頃茶色く枯れて白い綿毛を出すので目につくようになる。それまでは全体に単純な1本の花穂のような形で、緑一色のため全く目立たない。茎が直立して葉や花穂がピッタリくっついているため…