職場近くのマンションのフェンスに、昨年スルスルとツルが伸びてきたもの。独特のウエーブがかかった葉は冬には落としていた。春の訪れとともに葉を出し、見ると花をつけている。ごく小さくて地味だ。ちゃんと観察するのは初めてである。
バラ科ではなくサルトリイバラ科。日本中の野山に自生する。同じ位置から伸びる巻きひげと茎についている下向きのトゲで、ものに絡みついて伸びていく。名前の由来はツルと巻きひげで猿を捕まえることができそうというもの。
葉の付け根に淡黄色の花ぶさを付ける。一つの花の大きさ7㎜ぐらい。花びら(花被片)は5枚で先端がくるりと巻いている。雌雄異株。画像のものは、緑色の子房と3つに分かれた柱頭が見えるので雌花だ。花期は4-5月。秋10-11月には朱赤色の丸い実になる。昨年は見られなかったのでちょっと楽しみだ。食べられるがおいしくないそうである。