植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ベニバナボロギク

草丈は50~60㎝ぐらい。ヒョロっとした姿に下向きの花をたくさんつけている。花が終わると上向きになり、タンポポのような綿毛の付いた種の穂になる。花色がレンガ色というかくすんだ朱色で独特だ。花期は8~10月とされているが気が付かなかった。寒風が吹く…

原種スイセン

古い住宅街の園芸店。丘陵地にあり、急斜面を利用した広い庭園のあるお宅を改装したものである。色々なところにセンスが光る。今の時期置いてあるのはシクラメンやスイセンが主だ。見たことのない変わった色や形の花や、珍しい原種の鉢などを見せていただい…

フユイチゴ(冬苺)

冬が迫る今、思い立って箱根に行った。湯本から少し登った須雲川(すぐもがわ)辺り。山の紅葉は終わりかけで、残った枯れ葉が寒々しい。深い谷間の暗い杉林の中を歩いていると、下生えに濃い緑色の丸っこい葉が目立っていた。葉は径5~10㎝で浅く三裂し、周…

岩に刻まれた同心円

硬い岩石に渦のような模様が刻まれている。周囲にもいくつか渦が見える。何か意味ありげで想像が広がる。場所は先日の神奈川県伊勢原市の丘陵で、丹沢山地の麓にあたる。崖に顔を出していた。 よく見ると渦は同心円で、幅1㎝ぐらいの多数の層からなっている…

マメヅタ

秋が深まり、木々が葉を落とし草が枯れてくると目立ってくる植物だ。大木の幹に付いたコケの上にキヅタと一緒に生えていた。雑木林の中など薄暗くて湿った場所を好むが、面白い形をしているのでどこかで目にされたことがあると思う。 豆蔦。「ツタ」と言って…

ヒマラヤザクラ

晴れてはいても寒風が吹く中咲いている桜だ。前回と同じ公園で教えていただいたもの。高い木で、上の方で他の木に紛れて咲いているため今まで気が付かなかった。名札にヒマラヤザクラとある。 20世紀後半にネパールの元国王から日本の桜などと交換に贈られた…

テイカカズラの実、種、幼木

かしのき山自然公園(東京町田市)にテイカカズラの大きな株がある。2mぐらいの架台がしつらえてあって、びっしりと絡みついている。自然のままだと絡みついた木を枯らしてしまうだろう。花期の6月頃は香りの 良い白い花でいっぱいになる。 キョウチクトウ科…

ヒイラギモクセイの花

秋が深まって寒風が吹き始めると、サザンカなどを除いて街の木の花も寂しくなってくる。街を歩いていて生け垣に白い花が咲いているのに気が付いた。ヒイラギモクセイ(柊木犀)だ。クリスマス(もう来月だ!)のシンボル的なヒイラギ(柊)とはちょっと違う…

晩秋の木の実2021

多摩丘陵にある大学の一角に、住宅地に囲まれて広い雑木林がある。ササ刈りなどの手入れがなされており、四季折々にかつての里山の植物が見られる。もちろん網フェンスで囲われているが、裏道にいわゆる林縁(りんえん)の植物が大きくせり出しており、散歩…

ツタが描いた絵

朝、駅で電車を待っていたら、向かいの白いフェンスにツタがツルを伸ばしていた。変わった模様だったので写真を撮った。隣で待っていた人は何を撮っているかわからないようで、変な顔をしていた。電車が来たのでそそくさと乗った。 どうです、遠くの山のよう…

街中のコガモ

いつもの住宅街の川。両岸に人通りが多いのに水鳥が多く集まる。先週短時間だが豪雨があり、かなり増水したので心配したが、カルガモたちは無事だったようだ。かえって澱(よど)みが一掃されて水がきれいになったように感じる。 見ると新顔がいる。コガモだ…

ゴウシュウアリタソウ(豪州有田草)

研修農園では玉ねぎの苗の植え付けが終わり、大根などの秋冬野菜の収穫が始まった。 画像は収穫が済んだ野菜の跡地にすぐ生えてきた雑草だ。小さい草で葉はせいぜい5㎜ぐらいしかない。地面にへばりつくように放射状に広がっている。全体でも径4~5㎝しかな…

白いミゾソバ

相模川の河原には護岸との間に水が溜まってところどころ湿地帯のようになっているところがある。そこに大きな群落を作っていた。遠目には白くしか見えないジミな花である。 よく見ると花の先端がちょっとだけ薄紅色に染まっている。私には和風の感じがして、…

トクサ

街を歩いていて民家の軒先などで見かけるトクサ。濃い緑色のストローみたいな形をしており、とぼけた魅力がある。シダ植物門トクサ科で北半球に広く分布し、日本の一部でも自生が見られる。ツクシに似た穂(胞子嚢)がついていたので接写してみた。何とも不…

カワラナデシコ

カワラノギクの近くに植えてあったもの。草丈は30㎝ぐらい。花の直径は4㎝ほどで、これも思っていたより大きい。秋が深まって淋しくなった河原で存在感を示していた。以前から探していたのだが、ついに自生のものには出会えなかった。 パールピンクの花びら…

カワラノギク

多摩丘陵は多摩川と相模川にはさまれている。どちらも大きな川だが、日本でもほぼその河原にしか見られないという植物がある。カワラノギク(河原野菊)である。と言っても絶滅もしくは絶滅寸前だ。玉石がゴロゴロしているような氾濫原が生育環境なのだが、…

アラカシの記憶

2年ぶりに故郷の関西に帰り墓参りをしてきた。山の上の墓苑なので、周囲にあまり人の手の入っていない雑木林がある。足元にドングリが落ちていたので見上げるとこの木があった。巨木である。そういえば子供の頃拾って遊んだのはこの種類の木だった。 関西で…

街の草黄葉(くさもみじ)

民家の前で見かけたヤマノイモだ。葉はきれいに黄色くなり、大きなムカゴが付いている。土の中のイモまで想像するとこれも実りの秋を感じさせるものである。この家の人は育てるのがお上手のようだ。 ヤマノイモ科。別名ヤマイモ、ジネンジョ(自然薯)。日本…

野草の紅葉

そろそろ山沿いなどでは木々の紅葉が始まっている。足元の草の方は花の季節が終わりかけて枯れたものが目立ち、寂しい風情(ふぜい)である。しかし野草の中にも紅葉するものがある。 画像はイヌコウジュである。草丈は40~50㎝。全国に分布するシソ科植物だ…