植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

皇帝ハドリアヌス

古代ローマの最盛期、五賢帝の三番目である。在位117‐138年。初めてひげを生やした皇帝でもある。それまではきれいに剃るのが通例であったが、以後の皇帝は皆ならうことになった。 ヤマザキ・マリさんのコミック「テルマエ・ロマエ」に登場し、最後に重要な…

スイセン2021

空は灰色の雲に覆われてどんよりしており、時折薄日が差すだけである。北風が強く吹き付ける。 多摩丘陵にある研修農園。白菜などの冬野菜が残っているだけで殺風景だ。こんな時でも作業は色々ある。圃場の真ん中で、寒起こしといってスコップで土起こしをし…

丹沢石灰岩の断面

以前紹介した神奈川県西部の丹沢山地で採集した石灰岩である。左右10㎝ぐらい。 丹沢は1500万年前には火山島で、遥か南方の太平洋上にあった。これはその周囲に存在したサンゴ礁の化石とされる。比較的新しいため、元になったサンゴや貝殻の破片が明瞭に残っ…

冬の緑色

天気が良いので、近場で真冬でも緑の植物を探してみた。画像はイチョウの木の幹を覆っていた苔である。住宅街を歩いていたとき緑地帯で目についたもの。葉緑素のため緑色であるが、普通の被子植物の緑色と微妙に色合いが違うように思える。鮮やか過ぎて、深…

ウラジロチチコグサ

冬もそろそろ折り返し点である。草木がみんな枯れて殺風景な街角を、緑の植物を探して歩いてみた。 場所は普通の民家の庭先だ。この植物は近場ではごく普通に見られる雑草で、南アメリカ原産の帰化植物である。画像のように、サラダ菜を思わせる黄緑色の葉は…

冬野菜の収穫

私の属している援農のNPOの研修農園でとれた冬野菜である。白菜のむき出しの葉は枯れており、泥がついて見栄えは悪いが、表面の枯れた葉を取れば、つやつやした葉が出てくる。 ウチの農園では原則農薬を使わず、自前の堆肥を大量に入れてよく耕し、土を豊か…

レインボーガーネット

ザクロ石(ガーネット)は二つの構成元素の組み合わせでかなり種類がある。画像に示すのは灰鉄柘榴石(かいてつざくろいし、アンドラダイト)と呼ばれるものだ。カルシウム(石灰)と鉄のケイ酸化合物である。鉄を含むせいか、母岩も含めて全体に鉄サビのイ…

ルビーシルバー

銀の鉱物は何種類か知られているが、赤紫透明のものがある。その華やかさからルビーシルバーと呼ばれる。金属である銀の質感からは想像もできないような色だ。買ったのはだいぶ前なので表面がくすんでいるが、かつてはもっと透明感があった。ガラスのような…

皇帝トライアヌス

古代ローマ五賢帝の2番目。在位98-117年。トラヤヌスともいうがコインの刻印はラテン語でトライアヌス(…TRAIAN…、後頭部のリボンのあたり)である。征服戦争でローマ帝国の版図を史上最大にした。ダキア(今のルーマニア付近)を攻めた時は、海のように広い…

アレキサンドライト

以前ミネラルフェアで買ったもの。宝石質ではないためあまり高価ではなかった。ベリリウムとアルミニウムの酸化物で、クリソベリル(金緑石)の仲間だ。ウラル 山地で初めて発見されたので当時のロシア皇帝の名前が付いている。 これはアフリカ・タンザニア…

ノハカタカラクサ

今頃は野外の草はだいたい枯れて、日向に枯れ残ったものがあるぐらいだ。その中で冬に葉を出すヒガンバナやこれから花が咲くスイセンの生き生きとした葉が目立っている。 画像は、雑木林の枯葉の中で群生していたもの。以前紹介した白花のツユクサの仲間であ…