植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

蝶二種

これもかしの木山公園である。近場ではちょっと珍しい蝶だ。ひらひら翔んで来て、何故か逃げもせず意味ありげに眼の前の灌木にとまった。 画像上はジャコウアゲハ。全体にスリムな印象で、翅は薄そうだが透けてはいないようだ。しかしよくできた模様だ。こん…

オトコエシ

かしの木山公園(町田市)では一部で昔の野原の再現をおこなっている。侵入種を排除していくと自然の植生が戻ってくるとのこと。 今の時期あまり見るべきものがない中で、そこで咲きそろっていたのがこの花である。はじめはキク科のヒヨドリバナかと思ったが…

キンミズヒキの花

小さい黄色の花が長い房状になっており、夏草の中でも結構目立つ。拡大すると五弁で雄シベが多くバラ科の特徴が出ている。 花の根元に棘のようなものがたくさん見える。花の後は根元が三角形に膨らんで実になる。棘の先はかぎ状になっていて、衣服などにくっ…

ナツメの実

初夏に遅く葉が出るので、夏芽(夏目?)が名前の由来。ただし「棗」という漢字がある。ちなみにスパイスのナツメグは全く違う植物だ。 画像ではリンゴの実みたいだが、大きさは1~2センチぐらい。9月頃赤く色づく。独特の形は、茶道の茶入れであるナツメの…

何の花?

正解はヘクソカズラ。花弁にフリルがついていたり、赤紫のグラデーションで正五角形が浮かんでいたりで、正面からのアップには不思議な魅力がある。花の内部が毛におおわれているのは今回拡大して初めて知った。 最近雑草の話ばかり書いているが、これまた厄…

ヤブガラシ

笹薮を覆って枯らすと言われるほどの雑草。街の至る所に生えているが、近場ではあまり幅を利かせているのは見たことがない。こうみえてブドウ科である。 変わった花なので以前から気になっていた。 子供の頃「やいとばな」と言っていた覚えがある。関西では…

レンゲショウマ

画像は数年前のちょうど今頃、東京都青梅市の御岳山(みたけさん)で撮影したものだ。標高1000メートル近くまでケーブルカーで行ける。山上は御嶽(みたけ)神社に続く広大な別天地で、意外に開けている。猛暑の地上より3度ぐらいは気温が低い。 ケーブル駅…

ツルボの花

近場では9月頃の花と思っていたが、8月初旬から咲いている。雑木林の縁の陽当たりのよい斜面に群生していた。 花の印象に似つかわしくない無骨な響きの名前は、由来不明とのこと。漢字で蔓穂と書かれている資料もあるが、どうも納得できない。 ユリ科から…

ワルナスビ

外を歩くと陽差しが強すぎて景色が白トビして見える今日この頃。暑中お見舞い申し上げます。 この花はナスとよく似ている。白または薄い紫色をしており、洗濯した綿のシャツみたいで涼しげだ。まあ鑑賞の対象にならなくもない。しかしこれが困った雑草なので…

トーナル岩と角閃岩

先に紹介した丹沢山地中央部のトーナル岩ができたのは、最近の年代測定によると500-400万年前とのこと(日本地質学会のHP)。500万年前とすると、丹沢が関東山地に衝突した後になる。この時マグマが上昇してきて周囲の岩石を溶解させて入り込んだ(貫入、か…

丹沢のトーナル岩

今回は見慣れない用語が多いので先に解説しておきます。 マグマが冷えて固まった岩石を火成岩という。含まれる鉱物の種類や結晶の状況により分類され、それぞれ名前がついている。例えば、花崗岩(かこうがん)は石材としてよく使われているのでご存知と思う…