植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

タカトウダイ(高燈台)の花

トウダイグサの仲間の中では背が高く、この個体は80㎝ぐらいある。花は春4月の高尾山で見たナツトウダイ(夏燈台)のアバンギャルドな花をおとなしくしたような構成になっている。開花時期からいうとこちらの方が「夏」にふさわしい。

 

トウダイグサ科の花はヘンテコな印象を受けるが、皆同じようなパターンだ。花茎の先が分岐して分岐点に決まった数の苞葉が付く。4枚の花びらのようなものは蜜線(みつせん)で、中央のツブツブが雄シベだ。雌シベは下に隠れていて成熟すると伸び出てくる(画像下)。いぼ状の突起のある球状のものが子房(実になる)である。先の曲がった雌シベが釣りの仕掛けを思わせる。

 

ところで気になるのが花茎の分かれ目についている蜜線。ポツンとあって色が違うし、雌シベはついていないようだ。以前見たナツトウダイにもあった。受粉のためにアリなどを呼ぶカラクリかもしれない。