冬は植物が少ないため近場の鳥の観察を始めた。木々が葉を落としているので見つけやすい。普段「鳥がいるな」とは思っても、近づくと逃げるしすぐ飛び去るので詳しく見ることはない。最近購入した望遠レンズカメラの画像は鮮明で、遠くからでも細かいところまで確認することができる。
住宅地の一角にある雑木林。高い木々を見上げて静かに眺めていると梢を飛び回っている鳥に気がついた。身体より長い尾羽が特徴的だ。明るい空に対して逆光になり動きが早いため詳細はわからない。たまたま6、7羽集合しているのを見つけシャッターを切った。
画像を見るまでこんなオシャレな鳥だとは思ってもみなかった。羽根は淡い青色の長い裾を引きずる灰色の外套のようで、繊細な模様が美しい。白いふわふわのエリマキとセーターを着て、黒い帽子をかっぶったレディといった風情(ふぜい)である。
イメージは合わないがカラス科だ。中部以北の本州に局地的に分布する渡りをしない留鳥。昆虫から果実まで幅広く食べる。木の多い市街地を親子の群れで移動する。けたたましい鳴き声だけがちょっと興ざめである。