植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

里山の植物4月初旬(その2)

里山の林縁で見つけた花。

 

ヤマザクラ(画像上)

花と一緒に赤っぽい新芽を伸ばす。漆器のようなおもむきがあって美しい。10ないし11ある日本のサクラの原種の一つだが、一本一本花色や葉の形など微妙に異なっている。ソメイヨシノのような単一クローンではないし、他の種類との交配種も多いためだ。

 

オオシマザクラ(画像下)

ソメイヨシノの片親。大きな花と大木になる性質を与えている。野生種の分布は伊豆諸島と伊豆半島、房総半島の一部に限られている。近場に大木が多いのは薪炭用として移植されたものか。左の花にナナフシの幼虫が付いている。

 

アオキ

常緑で枝まで緑の(昔の言い方で「青い」)低木。雌雄異株。画像上の花は雄で、4つの雄シベを持つ。雌株は冬の間ずっと真っ赤な実を付けている。鳥には不味いらしく、食べ物の少ない今頃になっていつの間にか無くなる。1個だけ残っていた。

 

イロハカエデ

カエデの木も新芽に覆われている。よく見ると小さな花も。葉を透けた陽光が爽やかだ。

 

スズメノヤリ

イネ科。長い花柄を先端に飾りが付いた槍(毛槍)に見立てたもの。普段は目立たないが、花が咲くとオレンジ色の雄シベが外に出てくる。

 

スミレ

帰り道。アスファルト道路わきの石垣の隙間で咲いていた。都会地でも結構見かけるので、有難味がない。