古い住宅街の園芸店。丘陵地にあり、急斜面を利用した広い庭園のあるお宅を改装したものである。色々なところにセンスが光る。今の時期置いてあるのはシクラメンやスイセンが主だ。見たことのない変わった色や形の花や、珍しい原種の鉢などを見せていただいた。その中にあった花である。
画像はスイセンの原種とのこと。草丈は10㎝ぐらいとごく小さい。葉も花もじつに繊細な作りだ。花の筒状の部分を副花冠というが、透明感のある薄い織物のような質感である。小さい花びらが6枚飾りのように付いており、アクセントになっている。花を見ていると吸い込まれそうな魅力がある。
ヒガンバナ科の球根を持つ多年草。地中海沿岸から西アジアが原産地で、原種は約30種類知られている。これはペチコート型と呼ばれるタイプである。どこか艶めかしいのはそのせいか。
こういうものがあることは初めて知った。後でネットを調べると色々な種類が売られており、そんなに珍しいものではないようだ。店で欲しいと思ったが、葉が小ネギみたいで間違えそうと思い、やめておいた。スイセンはヒガンバナと同じで有毒である。