植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ヒマラヤザクラ

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晴れてはいても寒風が吹く中咲いている桜だ。前回と同じ公園で教えていただいたもの。高い木で、上の方で他の木に紛れて咲いているため今まで気が付かなかった。名札にヒマラヤザクラとある。

 

20世紀後半にネパールの元国王から日本の桜などと交換に贈られたとのこと。その子孫であろう。ヒマラヤの高地に自生し、30mの高木になるそうである。寒冷な気候のものが、高温多湿の日本でよく定着したものだ。

 

花びらは薄いピンク色で中心部の色が濃い。多数の雄シベが突き出していて、花の中心が黄色く見える。花びら全体がやや抑えた感じのピンク色のものもあるそうである。受粉のため、たくさん花を付けて数少ない冬の虫を集めているのだろう。新葉が花と同時に出るタイプで、幹や枝はヤマザクラに似てつややかだ。

 

花期は11月から12月。この時期園芸種の寒桜は時々公園や庭で見ることがある。ただチラホラ咲きに近い感じで寂しい。近場では真冬の2月に花盛りになる河津桜カワヅザクラ)が有名だが、今頃満開のものはちょっとないのではないか。