植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ベニバナボロギク

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草丈は50~60㎝ぐらい。ヒョロっとした姿に下向きの花をたくさんつけている。花が終わると上向きになり、タンポポのような綿毛の付いた種の穂になる。花色がレンガ色というかくすんだ朱色で独特だ。花期は8~10月とされているが気が付かなかった。寒風が吹く今になっても咲いていて目立つようになった。

 

画像の場所は住宅地の中の広い公園、遊歩道沿いだが、トラクターが走った後放置された農地などにも群落がみられた。森林の開発などでできた新しい荒地にいち早く現れるので「パイオニア植物」と呼ばれる。数年繁茂した後、他の植物が生えてくると消えるそうである。ススキやタケニグサなどもそうだ。

 

アフリカ原産でキク科の一年草。日本では戦後に確認された。花びらがなく、独特の形をしたガク(総苞)から筒状の花の束が突き出している。首(こうべ)を垂れてなんとなくうらぶれた雰囲気がボロ(襤褸、裂けて汚れた衣類)と呼ばれる所以(ゆえん)かもしれない。

 

ただ拡大すると見ごたえがある。飾りつけのモールみたいだ。レンガ色の雌シベの先が2つに割れてクルリと丸まっているのが分かるだろうか。

 

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