民家の前で見かけたヤマノイモだ。葉はきれいに黄色くなり、大きなムカゴが付いている。土の中のイモまで想像するとこれも実りの秋を感じさせるものである。この家の人は育てるのがお上手のようだ。
ヤマノイモ科。別名ヤマイモ、ジネンジョ(自然薯)。日本原産で東アジアに分布するつる性の多年草である。花期は夏で、冬には地上部は枯れるが、残った地下のイモから翌年芽を出す。ムカゴは実(み)ではなく、葉の脇から出た芽が栄養をため込んで種子のような役割をするものだ。
最近近場の野山で見るのはよく似たオニドコロばかりだ。黄葉はするが、イモは食べられずムカゴもつかないので興味がわかない。ヤマノイモは好む人が多いので、自然のものは掘り取られて近場からは少なくなってしまったのかもしれない。