そろそろ山沿いなどでは木々の紅葉が始まっている。足元の草の方は花の季節が終わりかけて枯れたものが目立ち、寂しい風情(ふぜい)である。しかし野草の中にも紅葉するものがある。
画像はイヌコウジュである。草丈は40~50㎝。全国に分布するシソ科植物だ。低山の道路沿いに紅葉した群落を見つけた。昨年の9月末に花を紹介したが、あの頃は葉や茎は緑色だった。花は2,3輪ずつ咲き、終わるとガクが4㎜程に伸びて少しずつ赤紫色を帯びてくる。今は株全体がみごとに染まっている。
このような景色を草紅葉(くさもみじ)というそうである。木々の紅葉に先駆けて始まり、本格的な秋の訪れを告げるものだ。下の画像は枯れ残っていた花で、紅葉よりも目立たない。