多摩丘陵にある大学の一角に、住宅地に囲まれて広い雑木林がある。ササ刈りなどの手入れがなされており、四季折々にかつての里山の植物が見られる。もちろん網フェンスで囲われているが、裏道にいわゆる林縁(りんえん)の植物が大きくせり出しており、散歩しながら観察できる穴場である。そこで見つけた木の実を4件ばかり。
ムラサキシキブ(最初の画像):いい感じに傷んだ葉が黄葉して、紫の実とのコントラストが美しい。街で見かける園芸種のコムラサキほど目立たないが、近場の丘陵地では多い小高木である。
ガマズミ:赤い色がパッと目を引く。1か月以上前から色づいているのだが、鳥などに食べられた形跡がない。まだ完熟していないのだろうか。
シラカシ:雑木林を構成する主要な植物で、大木である。紅葉はしないが、根元の地面は落ちたドングリでビッシリと覆われている。いつも不思議に思うのだが、これだけ落ちているのにいつの間にかきれいに無くなっている。イノシシが好むそうだが、この付近はいないと思う。野ネズミなど小動物が食べるのか。探すとごくわずかだが芽生えているものはある。
ノイバラ:この場所のものは鳥に食べられたのかほとんど実が残っていなかった。画像は相模川河畔の林内に生えていたもの。ノイバラは白い花も良いが、赤い実もなかなか美しい。