里山の雑木林の中は薄暗い。高所にある葉に陽が当たっており、下から見上げて透過する色を見ている。ハゼノキの真っ赤な紅葉は美しいので有名であるが、こういうのもステンドグラスのようでなかなか良い。
ウルシ科の小高木。樹高は10mほどになる。小葉9-15枚の奇数羽状複葉でウルシに似ているが、小葉が細長く先が尖る。原産国は中国。関東以西で栽培され広がった。実に含まれるワックス成分から木ロウを作り、和ろうそくなどの原料としたのである。今は、鳥が種をまくのか野生化したものをよく見る。
この里山に多いのはかつてのそんな歴史があったのかもしれない。ウルシと同じで樹液にうかつに触れるとかぶれるので注意。