先日リュウノウギクについて自然のものを見たことがないなどと書いた。ところが数日前多摩丘陵を歩いていると、雑木林の中の道路沿いに次々とノギクが現れた。日当たりのよい小さな崖のようになっている場所だ。これが植物園で見たものと特徴がそっくりなのだ。
花の直径は3㎝くらい。1輪取ってバラしてみると強い香気を感じた。甘くすっきりした香りで青臭さがほとんどない。また唇状花、筒状花ともに冠毛はなく、明らかにノコンギクなどとは異なる。リュウノウギクでまちがいないようだ。
今まで何を見ていたのだろう。9-10月に大量に咲いていたのがノコンギクばかりだったので、先入観があったせいだろう。いつの間にか入れ替わっていた。ともあれ晩秋の風景が似合う花である。