里山の環境を残した公園を歩いていて見つけた花。今の時期サザンカなどを除いて咲いているものは珍しい。雑木林の林縁で大きな木の陰になっており、直径4㎜ぐらいと小さい。今の時期でなければ見逃してしまうだろう。
ツヤのある深緑の葉には鋸歯があり、一見してヒサカキの仲間と分かる。ただし花期はヒサカキが3~4月であるのに対し、今頃(10~12月)である。またヒサカキの葉は先が尖るが、こちらは先が丸い。花びらは5枚。雌雄別株で、画像のものは多くの雄シベが見えるので雄花のようだ。
サカキ科の常緑低木。本州中部から沖縄にかけての海岸に分布。丈夫なので街路樹などにも使われる。サカキやヒサカキと違い神事には用いられない。これらに特有の花の匂いはやはりある。悪く言えばガスに付けられている臭い。よく言えばちょっと癖の強いお香のようにも感じる。