ハス池のたもとに生えていたもの。川辺などの湿地を好むようだ。先端に穴の開いた独特の丸い実は、子供の頃投げて遊んだものだ。スベスベした感触で、何かにぶつけるとカチンと音がするぐらい硬い。穴を貫通させて糸で繋ごうとしたがうまくいかなかった。
熱帯アジア原産のイネ科植物。球状の実は雌シベを包む殻(カラ)で、難しく言うと苞葉鞘(ほうようしょう)というものである。先端の穴から雌シベの先と雄シベの穂が突き出ている。黄色や赤茶色のものは雄シベの葯(やく、花粉の袋)だ。
花が成熟すると、殻から雄シベの穂が取れて黄色から黒っぽくなる。径7㎜くらいのまさに法事で使う数珠(ジュズ)の球の形をしている。川辺にあるものは水に落ちて浮き、水流により運ばれて分布を広げる。硬い殻を石で叩き潰すと白い粉(でんぷん)が出てきた記憶がある。