以前から見たかった花。純白の花が「霜柱」のイメージそのものだった。丸っこい花から雄シベが突き出し列になって並ぶところが繊細な氷の束に見える。
シソ科の多年草。草丈は50㎝ぐらい。低山の林内に生える。これは近場の植物園のもの。名前の由来は見た目ではなく、冬場に枯れた茎から「霜柱」が生じていわゆる「氷の華(はな)」ができるからである。地上部は枯れるが地下部が生きている植物にできやすい。東京都下でも高尾山(たかおさん)や御嶽山(みたけさん)のものは有名である。どちらもケーブルカーで登れるが真冬の早朝に行ってみる気力はない。
「氷の華」を自宅の庭で見たことがある。花がキレイなランタナである。ある冷え込んだ朝に、茎があちこちで縦に裂けて膜状の霜柱が噴き出していた。草ではなく木だし、枯れてもいないが、水分を多く含むのだろう。氷の華は見事だったのだが、ランタナが全滅したのは言うまでもない。