冬もそろそろ折り返し点である。草木がみんな枯れて殺風景な街角を、緑の植物を探して歩いてみた。
場所は普通の民家の庭先だ。この植物は近場ではごく普通に見られる雑草で、南アメリカ原産の帰化植物である。画像のように、サラダ菜を思わせる黄緑色の葉は枯れず、地面にピッタリ着いていわゆるロゼットという形で冬越しする。その点は同じキク科のタンポポなどと同じである。
一部の葉がめくれており、ウラジロ(裏白)の名前の由来がよくわかる。近縁のハハコグサ(母子草)は黄色いカワイイ花で春の七草にもなっているが、この父子草は黒っぽく見える花穂を出すだけで武骨である。
少し暖かくなると急速に大きくなり、5~7月頃に花穂を出して綿毛のついた種を周囲に飛ばす。画像の光景はその結果であろう。草丈がせいぜい20㎝ぐらいと小型なので、他の雑草が大きくなる夏場はその陰に甘んじている。しかし、冬場に地面を覆って他の植物に勝とうというわけか。