空は灰色の雲に覆われてどんよりしており、時折薄日が差すだけである。北風が強く吹き付ける。
多摩丘陵にある研修農園。白菜などの冬野菜が残っているだけで殺風景だ。こんな時でも作業は色々ある。圃場の真ん中で、寒起こしといってスコップで土起こしをしたり、農機具や支柱などを整理して春の準備をしたり。体を動かしていると寒さは感じない。そんな時、日光が体に当たると本当に暖かく、太陽のありがたさを感じる。
その片隅の枯草の中でスイセンを見つけた。もちろん誰かが植えた園芸種だが、なんとも華やかで凛々しい感じがする。これまで、冬の緑色ということで雑草や苔を取り上げたが、真冬でも元気な植物といえばやはりこれだろうと思う。