ローマコイン
古代ローマのコインには女性が描かれているものも多い。画像は皇帝アントニヌス・ピウスの皇后(AUGUSTA)ファウスティーナである。同名の娘(次の皇帝の皇后)と区別するため「大」がついて呼ばれる。早く亡くなったため、愛妻家の皇帝によって神格化され、…
在位138-161年。五賢帝の4番目だ。アントニヌスが姓で、ピウスは「慈悲深い」という意味の称号である。養父である先帝ハドリアヌスが元老院と対立して死後に断罪されそうになった時、それを阻止して神格化に尽力したためと伝わっている。 デナリウス銀貨を見…
古代ローマの最盛期、五賢帝の三番目である。在位117‐138年。初めてひげを生やした皇帝でもある。それまではきれいに剃るのが通例であったが、以後の皇帝は皆ならうことになった。 ヤマザキ・マリさんのコミック「テルマエ・ロマエ」に登場し、最後に重要な…
古代ローマ五賢帝の2番目。在位98-117年。トラヤヌスともいうがコインの刻印はラテン語でトライアヌス(…TRAIAN…、後頭部のリボンのあたり)である。征服戦争でローマ帝国の版図を史上最大にした。ダキア(今のルーマニア付近)を攻めた時は、海のように広い…
御覧の通り痩せぎすの老人である。即位時61歳。当時としては老齢であり、病弱でもあった。威厳はあるが軍人という感じはしない。ローマ皇帝は全軍団の最高司令官(インペラトール)でもあり、軍務のキャリアも積んでいるものだが…。なぜこの人物が「五賢帝」…
以前、古代ローマ帝国のプリニウスが著した「博物誌」を取り上げ、当時のコインに描かれたローマ皇帝(ヴェスパシアヌス、ティトゥス)とのエピソードを紹介した。このことに限らず、ローマ帝国の話は大好きだ。今後コインから見たローマ皇帝の年代記を自分…
以前、「博物誌」を著したプリニウスと同時代の、皇帝ヴェスパシアヌス(在位AD(西暦)69-79年)のコインを紹介した。 プリニウスはヴェスパシアヌスの下で「博物誌」37巻を完成したが、皇帝はAD79年に亡くなっている。そのため、長男の皇帝ティトゥス(在…
ブログの題名にちなんで雑学を一題。 「博物誌」といえば、古代ローマのプリニウス(AD23-79)のものが有名だ。帝国の高官でありながら森羅万象に好奇心を燃やし、広大な地中海世界を旅して膨大な著作を残した。ヤマザキマリ+とり・みきさんのコミック「プ…