近場では9月頃の花と思っていたが、8月初旬から咲いている。雑木林の縁の陽当たりのよい斜面に群生していた。
花の印象に似つかわしくない無骨な響きの名前は、由来不明とのこと。漢字で蔓穂と書かれている資料もあるが、どうも納得できない。
ユリ科から最近分離されたキジカクシ科に含まれる。聞いたことがない植物名である。要するにアスパラガスの仲間だそうだ。他に有名なところではスズラン、ヒアシンス、リュウゼツランなどもこの科に入っている。
この紫色が何とも言えない。上品でファンタジックな感じがする。ツボミの先の緑色が紫の印象を強めている。
宝石との類似ではやはりアメシスト(紫水晶)だろう。それもブラジル産の色の濃いものではなく、国産の淡い色のものだ。この花とそっくりな色の結晶標本を見たことがある。