画像だけ見せられると「何じゃこりゃ」となるが、ナツトウダイという植物の花である。何かに似ていると思ったら色といい形といい岡本太郎の作品ぽい。(前の)大阪万博(1970年)のシンボルである太陽の塔をつくった芸術家である。
この植物の花序は独特で複雑だ。5つに分かれた花茎の先に2枚の大きな三角形の総苞葉(花全体を包む葉)に乗った花が1つ付き、そこから更に2本の枝が出て2枚の小さな苞葉の上にひとつずつ花が乗る。花には花びらがなく中央の雄シベ雌シベを囲むように三日月形の腺体(蜜が出る)が4つ着く。腺体は時間とともに色が緑から黄色・赤に変わる。
トウダイグサ科の多年草。北海道から九州の山地や丘陵地に生える。この画像は高尾山で撮ったものだ。高さは20~40㎝。「夏」という名がついているが花期は4-6月で春から初夏だ。