徳川家の紋所で有名な三つ葉葵のもととなった植物である。葉の形と葉脈の様子を見ると納得できると思う。大きな園芸店の山野草コーナーで鉢植えを見たことはあったが、高尾山では普通に自生していて群落になっている。しかも今回は花まで付けていてうれしくなってしまった。
葵紋の由来は京都賀茂神社とされる。賀茂神社の神紋はフタバアオイを意匠化したもので、かつては神事に使われた神聖なものであった。その後関係のあった三河の松平(徳川)家で三つ巴(ともえ)紋と融合して三つ葉葵になったとのことだ。
ウマノスズクサ科。近縁のカンアオイの仲間は花びらを持たずガクが変形して花のようになっているものが多い。しかしフタバアオイの花はガクをスパッと切ったような円盤形をしている。下から見上げると模様などがまさにUFOで、不思議な感じを受ける。