ビルの谷間の公園にある築山のようなところに植えられていたもの。葉ばかり茂ってクリスマスにも花が咲かない。変だなと思っていると、いつの間にか葉が黄変して枯れるとともに、中心部に新しい葉が出て花が咲いている。地面すれすれで俯いてはいるが、薄緑の花はなかなか見ごたえがある。
この仲間は学名からヘレボルスと総称される。花期は本来1月~3月。一部の12月に咲く種類がクリスマスローズと呼ばれたとのこと。日本ではいつの間にか一般名になっている。寒風吹きすさぶ1月の花として、ロウバイなどとともに貴重である。
ヨーロッパから西アジア原産のキンポウゲ科。この科の例にもれず、花びらに見えるのは萼片(がくへん)である。そのためすぐ萎れず鑑賞期間が長い。各種の園芸種が作出されており、花色も白から赤、黒まである。最近は特に華やかなものが多いようだ。ただしやはり有毒成分を含む。