植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

海の近くの植物(その2)

神奈川県三浦半島観音崎で出会った海の近くの植物。続き。

 

フウトウカズラ(風藤蔓、画像上)

コショウの仲間と聞くと俄然興味がわく。ネットで調べると外見は香辛料のコショウの木そっくりだ。ただし実は辛くない。ツル性の木本で、雌雄異株。画像の花は長さ7㎝ぐらいで雌花と思われる。本州南部、台湾などに分布し、海岸近くの林内や林縁でよく見られる。奇妙な名前は「封筒」ではなく、中国名の「風藤」に由来する。

 

カミヤツデ(紙八手、画像下)

ウコギ科の常緑低木。台湾・中国南西部原産。葉はヤツデよりずっと大きく左右50~60㎝もある。いかにも南方の植物だ。ある種の紙を作るために日本に導入されたもの。繁殖力が強く潮風に耐えるので海辺で野生化している。

 

タイトゴメ(大唐米)

ベンケイソウ科マンネングサの仲間。海岸の岩場や砂礫地などに生える多年草。岩にへばりついて潮風に耐える。大唐米とはコメの一品種の名前で、小柄な姿を米粒にたとえたもの。

 

ヤマホタルブクロ(山蛍袋)

海岸林の林縁に一本だけ生えていた。ホタルブクロより小型でガク片の形が異なる。普通山地に生えるので海岸型の変種(そういうものがある)かもしれない。

 

ヤブツバキ(藪椿)

本州以南に自生する常緑高木。近場でも普通に見られるが、伊豆大島のものが有名なように潮風に強い。今は大きな実がなっている。

 

スダジイの大木

海の近くの木々を見上げると潮風の威力が良くわかる。海側は枯れて枝葉がなくなり、反対側の枝は曲がって陸側になびいている。