いつもの街中の川。歩いていると花で真っ白になっている木に気づいた。葉と花の特徴からトウネズミモチだ。何本もあり、6月末は花が少ないので目立つ。三辺コンクリートの護岸だから、土砂がたまった砂州から生えているようだ。樹高は3~5mで小さい花が集まった円錐型の花序が大量についている。護岸の上からだとちょうど目の前だ。少し生臭い感じの甘酸っぱい香りだ。
小花は筒状で4つに裂け、径3-4mm。雄シベが2本突き出す。中国原産(「トウ」は「唐」)のモクセイ科常緑樹。秋には黒紫色の実になり、ムクドリなどが好んで食べる。在来種のネズミモチは葉も実もやや小型で花期も早い。
ネットで調べると都市河川でこの木が問題になっていた。大気汚染に強く成長が早いので一時期公園などによく植えられた。それが大量の実を付け、鳥に食べられて種が散布された。日なたを好む性質があるので、都会地では河川の中は生育適地となる。予想通り、川沿いの公園に増殖のもとになった10mを越すような大木があった。近場でも年々増えているようなので、このままだと豪雨による増水などの時に氾濫の原因になるし、根が護岸を壊すのじゃないかと心配になる。