公園内の海から離れた場所で出会った植物。木々の間から東京湾を行きかうコンテナ船が見えた。
ムクロジ(無患子、画像上)
公園樹として植えられていたもの。ムクロジ科。関東以西に自生する。葉は羽状複葉。花は雌雄で異なり直径4-5㎜、大きな花序を作る。逆円錐型の樹形で普通かなりの高木になり、はるか上方に花を付ける。実(み)は知っているが花は初めてだ。
アサザ(浅沙、画像下)
公園内の小さな池を覆っていた。前日の風雨で泥をかぶったようだ。水に浮かぶツヤのある葉からスイレン科かと思ったがミツガシワ科である。花びらは5枚で径4㎝ぐらい。水流の無い静かな池などを好み、ポツンポツンと花を付ける。在来種で、ユーラシア大陸の温帯地域に広く分布する。
ヌマツルギク(沼蔓菊)
アサザの池の水辺に群生。オレンジ色の花が目に鮮やかだ。キク科。北アメリカ原産の帰化植物。湿地を好み、繁殖力旺盛で田んぼの畔などに入り込むと害草扱いされる。神奈川県ではまだ珍しい。
ヤマユリ(山百合)
今がちょうど見頃だ。毎年のことだが花の大きさやゴージャスさに感心させられる。日本特産で、カサブランカなどの園芸種大輪ユリの原種。かつては近場の多摩丘陵にも多数見られたが、開発、環境悪化、そして持ち去る人間により大きく数を減らしている。