丘陵地の斜面で見つけた奇妙な木。赤黒いチューブ状のものを無数に付けており全体が黒く見える。冬枯れの木々の中では異様である。よく見ると昨年の丸い実が残っていてハンノキ(カバノキ科)の仲間と分かった。湿地を好むハンノキと違って、乾燥したところに生えており、樹皮が赤っぽく皮目が目立つことからヤマハンノキという亜種と考えられる。葉の形で見分けられるが、今は皆落ちてしまっている。
雌雄異花で、下向きに付いている細長いものは雄花のつぼみだ。咲くと伸びて垂れ下がり黄色い雄シベを出す。雌花は現時点でははっきりしないが、雄花の根元あたりの小さな芽がそうだ。そのうち球状に膨らんで実になる。
どうもこの花芽は軟体動物のようで気持ちが悪い。私はハンノキの花粉にアレルギーがあるのでなおさら印象が悪い。