もう大寒。一年で最も寒い時期に咲く花だ。ロウ細工のような半透明の黄色い花が満開である。寒さの中で甘い香りを放っている。黄葉した葉が残っていて、鑑賞という点からはちょっと残念。寒さが厳しい年は12月中に葉がほとんど落ちてしまい、花だけのスッキリした感じになる。これも温暖化の影響か。
以前、こんな時期に授粉してくれる虫などいるのか?と書いたことがある。調べると、ミツバチなどは休んでいるが、アブの仲間はこんな時期でも活動するそうである。そしてアブが好むのが、まさに黄色。春先の花に黄色いものが多いのはそういう理由だ。香りが強いのも遠くから呼び寄せるため。うまくできているものだ。
ウメ(バラ科)の仲間ではなく、ロウバイ科。中国中部原産で、江戸時代に渡来。今、街で見掛けるのは、花の中心が茶色のロウバイではなく、芯まで黄色のソシンロウバイがほとんどである。