植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ハマスゲ

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 菅(スゲ)はカヤツリグサ科などの総称で、スガとも読む。画像の植物はもともと海浜に生えていたものであり、そのためハマスゲの名がある。大型の芝といった感じで地面を覆っていることが多く、秋には画像のような赤茶色の花穂を出す。噴き出している白い毛のようなものは雌シベの柱頭である。カヤツリグサの仲間の中では小型で、全体にやさしく地味な感じ。

 ところがこれが大変な曲者なのである。海浜出身なので柔らかい地面が大好き。畑に入り込んで分布を広げ始めた。地下茎があり、横に這う細い地下茎を伸ばして新たな地下茎を作る。冬には地上部は枯れてしまうが地下にネットワークが残っている。暖かくなるとかなり深い所から芽を出す。その時普通の雑草には耐えるマルチ(畑で防草や保温に使われる黒いビニールシート)も突き破る。耕運機でバラバラになっても、カケラから芽を出す。厄介な雑草である。

 …なんか植物の話じゃないみたいだ。