今頃はどこに行ってもドクダミの花を見る。たくさん咲いていると少しは見るべきものはあるが、地味でちょっと陰気な印象はぬぐえない。日陰に群落を作る。全体に特有の臭いがある。そしてドクダミという名のイメージ…。じつは毒はなく、それどころか民間薬として使われてきた。名前も毒を矯める(ためる:悪い性質を直す)の意味である。
公園で八重咲の種類を見かけたので画像に示す。花は棒状になった黄色い雄シベと雌シベの集合で花弁もガクもない。白い花弁に見えるのは総苞(そうほう:花を包む葉の一種)で、普通は十文字の4枚。この花はそれが多数ある園芸種だろう。普通の八重咲と違って上に行くほど小さくなって独特である。
年々分布を広げている。冬には枯れて消えてしまうが、地下茎を縦横に張り巡らせている。成長も早く他の草を追い出してしまう。抜いても地下茎が残っているとすぐ芽を出す。庭などに入り込まれると駆除はほぼ無理である。