昨年、秋が深まったころ、野菊の魅力にひかれて多摩丘陵を歩き回った。近場の代表的な野菊は、カントウヨメナ、ユウガギク、ノコンギクの三種類である。互いによく似ていて識別に首をひねった。結局、ほぼノコンギク(野紺菊)であったと思う。
今年はまだ暑く、去年花を見たところでは咲いていなかった。ところが別の場所で大きな野菊の株を見つけた。開花の時期が早いので、他の二つのいずれかと思われる。根元の葉の切れ込みが深く、花色がほぼ白で、茎の中間で多数の花茎に分岐している、などの特徴から、ユウガギクと判断した。
葉を揉むとユズの香りがするので柚香菊というそうだ。試したがよくわからなかった。