多摩丘陵にある畑で野菜作りのグループに参加している。先日ゴボウの収穫をした。根の長さが1.2~1.5mになる滝野川という品種である。葉はうねった三角形でびっくりするぐらい大きくなる。
ゴボウはキク科でアザミの仲間である。もう少しすると花茎が出てアザミそっくりな花を付ける。そうなるといわゆるトウが立った状態で味が落ちるし、大きくなりすぎると掘るのが大変。今頃が掘るには良いタイミングだ。
葉を刈り、根元から5㎝ぐらい横にクワで溝を掘る。傷つけないように手で根を探し、主根を露出させる。そして一番下をつかんで垂直に引き抜く。斜めに引くと折れてしまう。びくともしないときはさらに深く掘って下の方まで出す必要がある。グッと力を入れてスポッと抜けると快感である。
上記のように一本ずつしか抜けない。そのため「ごぼう抜き」の本来の意味は大勢の中から一人を引き抜くことだそうである。しかし何人も一気に抜き去るという意味に使われることが多く、今では辞書にもそう出ている。
抜きたてのゴボウはスーパーのものとは別物で、柔らかくて筋っぽさが少なく、香りが高い。生のままサラダにしてもくせが無くておいしい。