日当たりのよい野原を好む植物である。このような植物がのびのび育っている所は都市部ではまずない。穴場としては大きな川の河川敷がある。増水の可能性があるので利用されない広い草地があるのが普通だ。晴れた春の日に緑の草原(くさはら)を歩くと心が浮き立つ感じがする。今は様々な野草の花盛りだ。
70-80㎝ぐらいの草丈で、花茎が枝分かれして多数の花を付けている。赤紫の花とそれを包む鱗片状の総苞(そうほう)、切れ込みの深い葉からアザミの仲間に見える。だがアザミの特徴であるトゲがない。キツネにダマされたようだ、というのが名前の由来ととのこと。
キク科で、本州以南に分布する。郊外の畑の周辺などでよく見られるが、農耕文化などと一緒に大陸から伝わった史前帰化植物といわれる。