植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ノジスミレ(野路菫)

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スミレの仲間が咲き始めている。やたら数が多いタチツボスミレは陽だまりなどでは2月頃から花を見かける。しかし本格的に咲くのはもう少し後だ。近場で一番早いアオイスミレは心当たりを探しても見つからなかった。その代わりに見つけたのがノジスミレである。公園の日当たりのよい石段のすき間などに点々と咲いていた。まだ葉があまり伸びていないのに一斉に花を付けている。

 

普通のスミレ(種名)とよく似ている。花期は3月から5月中旬でスミレより早く咲き出す。畑の周囲とか道端など人の手の入ったところに多いようだ。スミレの花色は濃い紫色だが、それより薄い色で、同じ色の距(きょ)が後方に突き出している。花びらが波打っていて形がスッキリ決まらない。そのため「野路」の名の通り素朴な印象を受ける花である。

 

葉は細長いスプーン形で、根元から直接出る。その点でタチツボスミレとは明瞭に区別される。この画像でははっきりしないが、葉、茎などに白い細かい毛が多いのも特徴だ。そのため葉はツヤ消しのように見える。