植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

イカリソウ

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 かしのき山公園の雑木林の地面。画像は331日のもので咲き始めである。今頃は群がって咲いている。渋い赤紫色の花が好ましい。

 まったく奇妙な形をしている。以前から気になっていたが、ネットで調べてようやく構造がわかった。まずガクが十文字に4枚ずつ2段になっている。赤紫の花びらに見えるのは2段目のガクである。3段目に少し濃い紫色の花びらが4枚あって、下に突き出した後上向きに折れる。出来る円筒形の中に雄シベ雌シベが入っている。

 花びらはガクの位置でさらに外側に折れ、白っぽいパイプ状に丸まり四方に突き出す…。このパイプは距(きょ)と呼ばれ蜜が溜まっていて虫を呼ぶそうである。

 花の形が船の錨(いかり)を思わせるというが、不思議な造形である。