黄色いキク科の花は多いがこれは少し変わった特徴を持っている。「手触り」だ。細かい剛毛が生えている。茎が黒っぽく見えるのはそのせいである。ツボミも触るとちょっと痛そうだ。
意味不明な名前の由来は、触ると手が切れそうなため剃刀菜(カミソリナ)とか顔剃り菜(カオソリナ)が訛ったものとされる。ただし実際に切れるわけではない。剃った後少し伸びたヒゲのような感触だ。
草丈は60‐70センチぐらい。早春から秋まで花を見かける。二年草(越年草)で、年内に芽を出して冬の間はロゼットで過ごす。暖かくなると茎をのばし、先が枝分かれして花を付ける。暖冬のせいか冬に枯れ残ってそのまま花を付けるものもある。
通常のキク科と違って筒状花(真ん中の丸い部分)がなく、舌状花(花びらがある)のみが3,4重になっている。ちょっと沈んだ黄色が渋くて好きな花である。