モクレン科の常緑低木。樹高3-5m。民家の庭先や神社などで見かける。この画像の木は多摩丘陵にある自然公園の雑木林内にあったもので野生化している。日陰なので花は少ないようである。
直径2-3㎝のクリーム色の花は赤紫の縁取りがあり、中心部に同色のぼかしがある。なかなかオシャレな感じだ。時間とともに色が濃くなる。花弁は6枚で完全には開かず、半開の状態のままである。バナナのような甘い香りを放ち、花の色もバナナを思わせる。
名前の「トウ(カラタネ)」は「唐(唐種)」で、中国原産を意味する。明治初期に渡来した。また「オガタマ」は、日本在来種にオガタマノキという植物があり、その近縁であることによる。オガタマは「招霊(おぎたま)」が転じたものとされ、神の依り代(よりしろ)として神事で使われた。