植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

トウオガタマ(カラタネオガタマ)

モクレン科の常緑低木。樹高3-5m。民家の庭先や神社などで見かける。この画像の木は多摩丘陵にある自然公園の雑木林内にあったもので野生化している。日陰なので花は少ないようである。

 

直径2-3㎝のクリーム色の花は赤紫の縁取りがあり、中心部に同色のぼかしがある。なかなかオシャレな感じだ。時間とともに色が濃くなる。花弁は6枚で完全には開かず、半開の状態のままである。バナナのような甘い香りを放ち、花の色もバナナを思わせる。

 

名前の「トウ(カラタネ)」は「唐(唐種)」で、中国原産を意味する。明治初期に渡来した。また「オガタマ」は、日本在来種にオガタマノキという植物があり、その近縁であることによる。オガタマは「招霊(おぎたま)」が転じたものとされ、神の依り代(よりしろ)として神事で使われた。