ムラサキカタバミは子供の頃から身近だった。葉が三つ葉でクローバーみたいであるが、マメ科のクローバーとは全く異なるカタバミ科である。画像は多摩丘陵の畑の片隅で見つけたものである。
花はパールピンクで、中心が白くて少し緑がかっている。一部の花の色が濃く、八重咲き(雄シベが花びらに変化)であるのがちょっと珍しい。
最近、街路樹の根本の植え込みなどに、この植物が濃い目のピンク色の花をどっさりとつけているのを見かける…。と思ったら、実はこれは近縁のイモカタバミであることを最近知った。そういえば植え込みの花は中央部の色が濃く花粉が黄色い。(画像下はイモカタバミ)
ムラサキカタバミはカワイイ外見に似合わず、繁殖力の強い雑草である。根元に多数の小球根(鱗茎)をつけており、抜いたり耕したりするとそれが周囲にばらまかれる。それがみんな芽を出すので手におえない。一方、イモカタバミは芋(塊茎)で増え、たまに種をつけるだけなので、繁殖力は弱く雑草化しない。そのため花壇などに使われているのである。
子供の頃この花の茎をかじった記憶がある。歯に沁みるような酸っぱい感触が残っている。学名のオキザリスOxalisはギリシャ語のオクシスoxys「酸っぱい」からきているとのこと。