田んぼの周りの日当たりのよい草叢。この花は淡い色のせいか全く目立たない。ツル性で、背の高いブタクサに巻き付き、ハート形の葉は対生している。途中から延びる長い花柄の先に10数個の花が固まって付く。
薄紫の花は、5裂して強く反り返り先が丸まる。ちょっとヒトデ(海星)に似ている。毛が密生しているが、上品なビロードの感じである。各花弁が内側にも丸まり薄紫色が濃くなって、なかなか見ごたえのある花だと思う。
キョウチクトウ科の一年草。以前はガガイモ科とされていた。世界的には多肉植物などユニークな特徴を持つ仲間が多い。
花後は大きな紡錘型の実がなり、芋(イモ)に例えられる。中は中空で長い毛のある種が詰まっている。実の内側が鏡のように光ることから、鏡芋(カガミイモ)が訛ってガガイモとなったという。日本の自生種で、古くから知られており、夏の季語にもなっている。