植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

イヌホオズキ

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 近所で見かける雑草。今頃はキク科の花は疲れが見えるし、地味な緑色のイネ科やカヤツリグサ科ばかりで、他に目立つ草花が少ない。白い五弁の花から黄色い雄シベの束が突き出しており、他のナス科植物とよく似ている。ただ比較的小さな花なのでカワイイと感じる方もおられると思う。

 ホオズキは赤い袋に包まれた丸い実が愛でられ、鉢植えは夏の風物詩である。ところがそれに「イヌ」がつくと「役に立たない」「似て非なるもの」という意味になる。右下に見える緑の丸いものは若い実で、熟すと黒くなり、簡単につぶれて衣服などを汚す。一部のナス科のようにアルカロイドの毒を含んでいる、など困った性質を持つ。何より繁殖力が旺盛で、古家が取り壊されるなどして更地ができるとすぐに入り込み大きな株になる。近縁種のワルナスビみたいにトゲだらけでないのがまだしもだが。