植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

タラヨウ

多摩丘陵にある大きな寺院。屋根の破風に見られる三つ鱗(みつうろこ、北条氏の家紋)の紋が由緒を感じさせる。境内を歩いていると赤い実とツヤのある葉の木が目についた。同行の人にタラヨウ(多羅葉)だと教えてもらった。

 

モチノキ科の常緑高木。静岡県より南西の山野に自生し、関東地方では寺院などに植えられている。葉の付け根に小粒の実がたくさん付く。

 

葉は長楕円型で長さ20㎝程度。葉の裏は白っぽく硬いもので字を書くと黒く残る。一説では、昔はこれを手紙にしたので「葉書」の語源になったといわれる。名前はインドで経文を書くのに用いられたヤシ科の「多羅(たら)樹」にあやかったもの。